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「山猫の夏」船戸与一
2006 / 04 / 17 ( Mon ) 12:16:58
いや~、男のロマンだわ~
うん、なかなかおもしろかったです。

★★★☆☆

「憎しみ」という名の町、エクルウ。
ここではアンドラーデ家とビースフェルト家が対立し、町を二分している。ある日、アンドラーデ家の一人息子とビースフェルト家の長女カロリーナが駆け落ちをした。「ブラジル版ロミオとジュリエット」を連れ戻すべくビースフェルト家に雇われたのは、通称「山猫」、弓削一徳。
前半は、もっぱらカロリーナを追って半砂漠を駆け抜ける山猫とその仲間たちが、
後半は、憎しみ合いながらも平衡が保たれていたエクルウの町を引っ掻き回す山猫の姿が、
エクルウの町で拾われた日本人、「おれ」の目を通して描かれます。
山猫は何を狙っているのか?山猫の本当の目的は?

というお話。

この作品はハードボイルドなんでしょうねぇ、多分。
人はバタバタ死ぬし、陵辱シーンなんかもあるし、
いかにも男性読者向けサービス、な描写も怠りない作品ですけれど、
それぞれエグさがないので、読んでいて不快な気分にはなりません。
船戸さん、いい人なのかもしれない・・・な~んて思いました。
頭をからっぽにして、アウトサイダーな世界を覗くことのできた作品でした。
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船戸与一 TB:0 CM:6 admin page top↑
「山猫の夏」の途中
2006 / 04 / 13 ( Thu ) 14:26:05
久々の船戸さん。
「酒精」と書いて「アルコール」と読ませるところや、文章の中に「!」がちょこちょこ入ってくるこの感じ。
あ~、ハードボイルドだわ♪なのです。
文庫で720ページもある分厚い本ですが、なかなかおもしろいです。
さくさく読めます。
今、大体半分ぐらいかな。
「山猫」こと弓削一徳が2.26事件に関与していた弓削大尉の息子である、ということが分かったところまでです。
2.26事件って。。。。すっかり歴史上の出来事かと思っていたので、関係者が登場するなんてびっくりです。。。これ、何年前のお話なの?と思ってついつい計算。
どうやら25年前のお話のようですね。
ふ~む。今読んでも全然色あせていないかも。
というか、ブラジルの架空の町のお話だから、古いお話も古臭く感じないのかも。
ブラジルの今がこんなだと思ったら大間違い、でしょうけどね



船戸与一 TB:1 CM:2 admin page top↑
「虹の谷の五月」船戸与一
2005 / 06 / 27 ( Mon ) 20:28:21
この本を読み終わったとき、いろいろなことを思い涙が止まりませんでした。
胸の奥深くが揺さぶられる本でした。

★★★★★

この作品のエビグラフに
カール・ブッセの詩が載ってます。

山のあなたの空遠く
「幸」住むと人のいふ
ああ、われ、ひとと尋めゆきて
涙さしぐみ、かへり来ぬ

読み終わると、この詩がとても印象的に響きます。

トシオの純粋な精神性が愛おしく、
彼が自分で納得できる道を歩けるよう、
願わずにはいられませんでした。

まっすぐに物事を見つめる力や、
ありのままを受け容れることのできる柔軟性、
人の気持ちを理屈抜きで感じられる感性
トシオの持ってるキラキラしたものが、
どうか損なわれることのないようにと
思わずにはいられませんでした。

それにしても、
女性の生きていく道の何と過酷なことか。

父親に強姦され、妊娠に至った15歳の子に対する周りの大人達の侮蔑的な言葉に、怒りを覚えます。

エイズを患い、生まれ故郷に帰ってきた女性に対する偏見に涙が出ます。

生活が成り立たないからとヨコハマに行かざるを得ないメグの将来がろくでもないものに思え、胸が痛みます。

女性が自分の生を自分のものとして生きることができる世の中や、
女性が希望(アサム)と誇り(ダガン)を失わずに生きていける社会は、
ほんの限られた女性にだけ与えられた環境なのかと、
何だか暗澹とした気持ちにもなりました。

心根の優しいメグには
それにふさわしい将来が開けていますようにと思い、
涙がとまりませんでした。


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船戸与一 TB:0 CM:2 admin page top↑
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