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「症例A」多島斗志之
2005 / 08 / 01 ( Mon ) 21:00:00
精神科医の立場から、解離性同一性障害を扱った作品です。
まじめな本だったなという印象です。

★★★☆☆

S市の病院に赴任した精神科医榊は亜左美の診断をつけられずにいた。
分裂症か、境界性人格障害か。。。
臨床心理士広瀬由紀は彼女が解離性同一性障害、つまり多重人格者ではないかとアドバイスする。
解離性同一性障害、そのうさんくさい診断に大いに反発を感じる榊。
亜左美を苦しめているものは、一体何か。。。

最初から最後まできまじめに精神科医の内面を描き、
さらに心理学領域と精神科領域の立場の違いや、
精神分裂症(統合失調症)と境界性人格障害の病態の違いや
その対処を誤ったときの取り返しのつかない失敗などについても
言及しています。

私は心理学に興味関心があるので、その点、十分好奇心を満たしてくれる作品でした。

精神科医から見た臨床心理士に対する評価や、
精神分析に対する考え方や、
催眠療法の対する疑問など、
とてもリアルに思えました。

特に精神分析家の「解釈」は、私もかねがね違和感を持っていたので、
すっきり代弁してもらえてうれしかったりもしました。

ただ、ちょっとストーリーがおとなしかったような印象を持ちました。
サブストーリーの博物館のお話なんて、あまり必要ないようにも思えたし。。。

いわゆるサイコサスペンスとは一線を画する作品、だと思います。
私はたとえ二流でもそっちのほうが好きだけど、
けれどもそれでは真実の姿は伝わらないという作者の良心が
このような作品を描かせたのだろうと思います。

とても真摯な姿勢の作品でした。
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