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「夏の庭」湯本香樹実
2007 / 08 / 28 ( Tue ) 17:03:19
一言でいうと少年たちの成長物語といったところでしょうか。
映画『スタンド・バイ・ミー』を彷彿とさせる作品でした。

★★★★☆

この作品、今日読むのが2度目です。
2週間ほど前に読んだ作品ですが、正直言って、ほとんど何も覚えていませんでした。
覚えていたことは、「感想文の書きやすい作品」かなという印象だけ。
死に対する恐怖や、死の受容、戦争のむごさ、老いることについてなど、ある意味、とても「らしい」感想文が書けるだろうと。

最初はその印象のまま、あまりおもしろくもなかったのですが(!)、
おじいさんとの交流が始まってから、少しずつ物語に色が付いてくるような錯覚を覚えました。
洗濯物を干すシーン、包丁を研ぐシーン、庭に蒔く花の候補を挙げるシーンなど、女性らしい描写が秀逸でした。

一方で。
物語の低音部に暗く流れている、バランスを崩した家庭の姿。
河辺はどこか精神的に不安定なところを持っているし、木山のお母さんは毎日ワインばかり飲んでいるし。
これが現代なのかなぁという要素も含まれているところが、この作品のよさなのか、それとも最近の児童書の特徴なのか。
よく分からないまま、物語は進みます。

おじいさんと種屋のおばあさんのシーンで、木山は思います。

そんなにたくさんの思い出が、このふたりの中にしまってあるなんて驚きだった。もしかすると、歳をとるのは楽しいことなのかもしれない。歳をとればとるほど、思い出は増えるのだから。そしていつかその持ち主があとかたもなく消えてしまっても、思い出は空気の中を覆い、雨に溶け、土に染みこんで、生き続けるとしたら…いろんなところを漂いながら、また別のだれかの心に、ちょっとしのび込んでみるかもしれない。時々、初めての場所なのに、なぜか来たことがあると感じたりするのは、遠い昔のだれかの思い出のいたずらなのだ。そう考えて、僕はなんだかうれしくなった。



山下は、卒業式の日に2人に言います。

だってオレたち、あの世に知り合いがいるんだ。それってすごく心強くないか!



終盤に向かうにつれ、作者の優しい世界観がじんわりとにじみ出る。
繊細な作品でした。

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テーマ:読んだ本。 - ジャンル:本・雑誌

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