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「バッテリーⅢ」あさのあつこ
2005 / 07 / 31 ( Sun ) 14:03:11
暑い日が続いていますね。
高校野球も、県予選が終わったようです。
もうすぐ高校球児の夏が来るのですね。(特に思い入れはないけれど)

ということで、今日は野球少年の物語をご紹介。

★★★★☆

「なあ、豪。おまえはどうなんだ。
勝利をみんなで喜び合うことも、
敗北をいっしょに悔しがることも、
仲間と心が通じあうことも、
まとまったいいチームになることも、
なんの意味もない。
そう思わないか。」

という、表紙の裏コピーに惹かれました。

良くも悪くも原寸大の少年を描いた作品です。

主人公巧は野球が好きです。けれどもその「好き」の中には、友情だとか夢だとか、今までの爽やかスポーツものにつきものの、そんなものは入っていません。

その辺がちょっと新しい感覚であり、今までのスポ根ものの物語とは一線を画する作品だと思います。

今の子は仲間意識を持ちにくいのではないかと、最近、自分の息子を見ていて思います。
ですからこういう、ある種自己中心的な、自我が肥大した子供を主人公にした作品が支持されているのも、
何か分かるというか、考えさせられるというか。

正直な話、巧に少なからず危うさを感じてしまいます。

スキンシップを嫌うし、
人の気持ちは分からないし、
自分の執着してるものしか見えてない。

心がつながるという感覚を実感したことのない巧。

彼には決定的にこの種の経験が不足しているように思います。このまま大人になってほしくないな~と思います。

彼の唯一のよりどころである野球を通じて、
ちょっとだけでも彼の世界が広がったらうれしいのですが。。。

「バッテリー」はⅥまで続いているようですが、そこには巧が潰されることなく成長していく姿が描かれていますようにと願っています。
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あさのあつこ TB:0 CM:8 admin page top↑
「下妻物語」映画版
2005 / 07 / 29 ( Fri ) 16:14:04
いつも貸し出し中のビデオでしたが、やっと観ることができました。

深キョンはこれ以上ないくらいのはまり役だったし、
思ったよりハスキーボイスの土屋アンナは垣間見えるかわいらしさが何ともほほえましかったし、
なかなかおもしろかったです。

だけど龍二。思いっきりデフォルメされていて、びっくりです。
あんな長いリーゼントはそれだけでギャグでしょう。
もうちょっとカッコいい感じに想像していたのにな。

原作に忠実で、だけど思いっきり遊んでみました感が画面いっぱいに弾けてました。
映画 TB:3 CM:6 admin page top↑
「下妻物語 完」嶽本野ばら
2005 / 07 / 29 ( Fri ) 14:48:17
あの「下妻物語」の続編。
さすがに前作ほどのインパクトはありませんでしたが、ギャグ満載。
さわやかな読み心地でした。

★★★★☆

ロココの精神に心酔し、ロリータ道を突き進む桃子と、
門限だけはきっちり守るおバカなヤンキー、イチゴが
2人そろって仲よく(?)留年した高校3年生の春休み。

おなじみの登場人物に加えてジャスコの警備員セイジが加わり、
高速バス内では殺人事件なども起こり、
何やらバタバタとしています。

サブタイトルに「ヤンキーちゃんとロリータちゃんと殺人事件」とありますが、
殺人事件は何だか余計だったような。
殺人事件そのものがこの物語の爽やかさの中で浮いてしまっていたような気がしました。

それはともかく、
「イチゴ、好き♪」と次女が言っておりましたが、
うん、私もイチゴの真っ直ぐな心根、見ていて気持ちよかったです。

ラスト数ページ、恥ずかしながらホロリと泣けてしまいました。
桃子、君もいい子だね~。

深キョンが高校生を演じられなくなるほど大人になる前に、
ぜひとも映画を作ってほしいと思ったのでした。
嶽本野ばら TB:0 CM:4 admin page top↑
「13階段」高野和明
2005 / 07 / 27 ( Wed ) 15:48:01
期待どおりの本。ぐいぐい読ませる展開に、ページをめくる手が止まりませんでした。

★★★★☆と半分

刑罰のそもそもの目的、死刑制度の是非、現行死刑制度の問題点などの重厚なテーマを背景に、スピーディに物語が展開します。

やれやれ、ご苦労様と思ったら、さらに、えっどうして…という展開があり、最後までドキドキでした。

このドキドキ感がたまらなくよかったです。
細かいことを言えばそれってあり?みたいなこともあるのですが、
もっと言えば、これは伏線じゃなかったのということもあるのですが、
でもでも、「もうすぐ死刑が執行される」というタイムリミットが緊張感を高め、
どんでん返しに自分の推理を組み立て直し、おぉそうかぁ~と納得し、
さらにあぶり出された真相になるほど~と胸が痛み、そしてラストまで。
ラストは胸いっぱいに静かな気持ちが広がりました。

刑務官南郷の苦悩がリアルでした。
死刑はこういうふうに行われる、という厳然たる事実に初めて接して、
ただ、そういうふうに行われるのかと自分の心に納めるのが精いっぱいという感じで、何も言葉がないのですが、
南郷の苦悩は今もだれかが背負っているのだという思いが残りました。

高野さんという方は理系の頭をしているのでは、と思います。
情緒を極力排したあっさりめの表現が、
かえっていろいろな問題点を分かりやすく提示していたように思いますし、
読者も読むのがつらくなるほど追い詰められず、
だから問題意識が心にひっかかったまま本を閉じることができるのだと思います。

重低音で鳴り響く死刑制度とスピード感あふれるストーリー展開。
そのどちらかでも十分読み応えがあったようにも思うのに、2つを絡み合わせたこの作品が作者のデビュー作なんですね。
もっとこの人の作品を読んでみたいと思いました。
高野和明 TB:5 CM:6 admin page top↑
先生、私の家はここにあります。
2005 / 07 / 26 ( Tue ) 17:23:28
明日、小学5年の息子の家庭訪問があります。
そこで今日の会話。

息子 先生、僕のうちよく分からないんだって。だから教えてあげたんだよ。
私  そうか~。何て言って教えたの?
息子 ○○(店の名前)の横の道を入って、右側に道があるんだけど、そこは行かないで、もっと歩くと2本目があって、でもそこも入らないで、もう少し歩くと3本目があって、そこを入って、まっすぐ最後まで行くと違う人の家だから、その左側の家ですって。

私 (爆笑)…分かるかな?
息子 うん。あと車は置いてあるのって聞かれた。
私  何て答えた?
息子 緑の車で、前にカンガルーよけがついてますって言った。
私  (^o^)

…フロントのバンパーをカンガルーよけなんだよって教えたのは私です。ちょっと強烈にインプットされちゃったのね。

結局「車は緑なんだね」と確認だけして、会話が終わったそうです。

さて、息子の担任の先生は、明日、無事に私の家にたどり着けるでしょうか♪
日々のつれづれ TB:0 CM:6 admin page top↑
「13階段」の途中
2005 / 07 / 26 ( Tue ) 16:58:37
大体真ん中ぐらいまで。

刑務官南郷の過去が語られています。
高校生のときに読んだ加賀乙彦の「宣告」を思い出しました。
あれとは立場を異にしているけれど。

作者の論理展開はスッキリしています。
だからついうなずいてしまいたくなるけれど、
ちょっと待て、よく考えてみなくては…と思いました。

この作品を読み終わるまで、つらつらと考えてみたいと思っています。
高野和明 TB:0 CM:0 admin page top↑
「13階段」の最初
2005 / 07 / 23 ( Sat ) 22:54:50
初、高野和明です。
ちょっと前に映画化され、反町隆史が主演しましたね。
反町、結構好きなので、見に行こうかと思ったんですが、
あまりに暗そうなお話なのでやめた…という過去があります(苦笑)

今、三上純一が1年8カ月の刑期を終えて出所し(仮釈放され)、
加害者の家族の悲劇を目の当たりにし、
そして南郷の仕事の依頼を引き受けたところです。

これからの展開が楽しみです。
高野和明 TB:1 CM:6 admin page top↑
「トキオ」東野圭吾
2005 / 07 / 22 ( Fri ) 17:09:00
「情けないお父さん」つながりでこの作品を(笑)

2月に読んだ本です。★★★評価は、そのときにつけていた評価です。
この頃、時代物とハードボイルドの世界にどっぷり浸っていたので、なまっちょろい拓実がヌル~く感じたのでした。

★★★☆☆

遺伝的な難病ゆえ、短い生涯を終えようとしているわが子。「『生まれてきてよかったか』と尋ねたかった」とつぶやく妻に、主人公、宮本拓実は語りかける。今から20年以上前に、自分は息子と会っていたのだと…。
定職を持たず、自堕落に生きていた若かりし日の拓実の前に、見知らぬ若者が現れる。トキオと名乗るその青年とともに、拓実は、行方不明となったガールフレンドの捜索に乗り出した。
                (Amazonブックレビューより抜粋)

この若いときの拓実の考え方が子供っぽくて、甘ったれていて、
がる~っとうなりたくなります(笑)

そんな拓実が一回り大きく成長するお話。

そして成長に寄与しているのがトキオ。
このトキオがいいんだわ。
トキオの言葉に、そうだねとうなずき、
トキオは何をする気だろうとドキドキし、
彼の一途さに泣きそうになります。

そしてラスト1行。
構成がパキッときれいに決まった音がしました。(笑)

もう一度読んでみようかな。
東野圭吾 TB:10 CM:18 admin page top↑
「流星ワゴン」重松清
2005 / 07 / 21 ( Thu ) 13:50:40
感受性が鈍くて情けないお父さんの物語です。
久々に泣ける本でした。

★★★★☆

引きこもり、家庭内で暴力を振るうようになった息子、広樹、浮気を重ね、離婚を切り出す妻、美代子、そしてリストラに遭い、家庭の崩壊から目をそらすしか能のない主人公一雄。

一雄がもう死んでもいいと無気力になったとき、父子連れのワゴン車が一雄の前に止まる。
この父子は5年前に交通事故で亡くなっていた。。。

橋本さん父子は一雄(カズ)を乗せ、カズの大事な場所へ時間を超えて運んでいく。

不器用で、だけど何よりも息子健太を大事に思う橋本さんの心のうちを思うと、やり切れない思いがあります。何であのニュースで笑えるのか、私には分からない。

カズを自分のやり方でしか愛せなかったチュウさんが、切なかったです。
癌の告知をしなかった子供に対して、「子供は親に言うともええし、言わんでもええんよ、子供の楽なほうにすれば、親はのう、それがいちばんなんよ。」という言葉が、胸に響きます。
続きを読む
重松清 TB:4 CM:16 admin page top↑
「聖母の深き淵」柴田よしき
2005 / 07 / 20 ( Wed ) 07:29:53
「RIKO」シリーズ第2弾。
第1弾、「RIKO-永遠の女神」を読んでから早2カ月。
そろそろ毒気も抜けたので、RIKOに会いに行きました。

★★★★☆

この作品では、RIKOは一児の母となっています。
子供を預けながら働く未婚の母、RIKOは、前作のあまりに女性を前面に出していたRIKOとは少し印象が違います。

…と思いながら読んでいたのですが、やっぱりRIKOはRIKO、だったかな。
何でそこまでギリギリのつき合いになるのかな~とも思うのですが、
彼女はこうなんだよなぁと、その不器用さに胸が痛くなりながら、思いました。

夜泣きをする子供、眠れない母親、明日の仕事を言いつのり協力してくれない父親。

この構図、今も昔も変わらないですね。

「どうしてあなたは…あなたの手で真人ちゃんを育てる手伝いをしようとしなかったの。一日や二日、眠らなくたってよかったじゃないの。」
というRIKOの言葉に、よく言ったと喝采を送った女性も多いと思います。

私もまた、そういうときもあったな~とほろ苦く思い出しました。

「母であればだれでもが内側に抱いている底なしの闇」
結構分かってしまう自分にどこかゾクッとしました。

続きを読む
柴田よしき TB:0 CM:4 admin page top↑
梅雨が明けました
2005 / 07 / 19 ( Tue ) 11:07:56
なので背景も変えてみました。

そろそろ夏休みですねぇ。
今年の夏は大きな予定は何もなく、
のんびりと過ごせそうです。

何しようかな♪
日々のつれづれ TB:0 CM:10 admin page top↑
「光の帝国」恩田陸
2005 / 07 / 18 ( Mon ) 22:47:46
サブタイトルは「常野物語」
短編が10編入っています。

★★★★☆

どの作品も、権力を持たず、群れず、常に在野の存在である異能の人々、常野一族が描かれていますが、
登場人物は一遍ごとに違います。
それでいながらどれもがどこかにつながっていて、最後に大きなうねりが感じられ、
このお話の続きが知りたくなります。

どのお話もそれぞれ何かしらの余韻を残しており、私はとても好きなのですが、最後のお話、「国道を降りて」が愛おしく感じます。

「音楽にすればすべてが美しいって。憎しみも嫉妬も軽蔑も、どんなに醜いおぞましい感情でも、それを音楽で表現すればそれは芸術だからって。だから音楽はどんな時でも味方なんだって。武器なんだって。」

つい先日、心地よく音楽を聴いてきたからでしょうか、
音楽の持つ不思議な力を思いました。
世界が音楽に満ちていれば、人の心にも平穏を取り戻せるかもしれないと、そんな気持ちになりました。

恩田陸 TB:8 CM:11 admin page top↑
「ST警視庁科学特捜班」今野敏
2005 / 07 / 18 ( Mon ) 22:24:45
おもしろかったです。
さくさく読める娯楽小説。
★★★★☆

女性恐怖症の赤城左門。法医学担当。
武道の達人黒崎勇治。歩くガスクロマトグラフィー。嗅覚担当。
秩序恐怖症の美男子青山翔。プロファイリング担当。
グラマラスな美女結城翠。聴覚担当。
曹洞宗の僧侶山吹才蔵。薬物担当。

そして、この癖のある天才たちと現場刑事たちとの橋渡しに努める心優しい上司、百合根友久警部。

彼らの初仕事は、中国人女性が殺された「無秩序型」「幻覚型」殺人事件。その後起こる「秩序型」「淫楽型」殺人事件、そして南米系女性が殺された「秩序型」「権力・支配型」殺人事件。犯行パターンがまるっきり違うこの3件の殺人事件は何らかのつながりがあるのか、そしてその動機は。。。。

ゴレンジャーのようにそれぞれの名前に色が与えられていることもご愛敬。
サイボーグ009のように各々の能力をいかんなく発揮して、解決までもっていく過程も爽快です。
2作目、3作目もあるようなので、読んでみたいと思います。
今野敏 TB:1 CM:7 admin page top↑
「弥勒」篠田節子
2005 / 07 / 15 ( Fri ) 13:02:05
自分の持っている価値観がぐらぐらと揺さぶられる本。
ハードな世界が広がっています。

★★★★★

仏教美術に始まるこの作品、そのまま仏教美術の物語に突入するのかと思っていたら、そんな平和な物語ではありませんでした。
インドと中国の間に位置する小国パスキム。独自の文化と信仰を持ち、人々は豊かな生活を享受している。。。はずだったのに、突然起きたクーデター。破壊されているであろう仏教美術に思いを寄せる永岡は、パスキムに単身潜入する。革命軍に捉えられた永岡の生活体験は、彼の価値観を根底から揺り動かす。
主人公永岡が、美とは、信仰とは、幸せとは、生きることとは、死ぬこととは、と思考を再構築せずにはいられない姿に圧倒されます。

人間の命の尊さということが日本では当たり前に言われていますが、それが通用する世界はほんの一握りでしかないのではないかと思い知らされます。

この作品の中では、急進的な革命の末路なども描かれているのですが、
革命を起こす側の人間が真摯な思いで革命を起こしているという部分もきちんと描かれているために、
余計におろかというか、浅はかというか、
人間の器の限界みたいなものを思いました。

人間の目は前についている。
だから物事の一面しかとらえられないという言葉を
ちょっと思い出しました。

この間、テレビでブータンが紹介されていました。
民族衣装の着用が義務づけられていること、
敬虔な仏教徒が多いこと、
田舎の人も立派な3階建ての家に住んでいること
なんかが紹介されていました。

この国がパスキムのモデルだったのかなと思いました。
と同時に、
この国であのような悲劇が起きないようにと思わず願ってしまいました。
篠田節子 TB:2 CM:12 admin page top↑
「永遠の出口」森絵都
2005 / 07 / 14 ( Thu ) 13:07:49
「永遠」という言葉に弱かった小学生、岸本紀子。
見届けることのできなかったものを嘆いていたこどもの頃。
そして、この世が見届けることのできないものに溢れていることに気づき始めた思春期の頃。
「永遠に~できない」ものの多さに気がついて、いろんなものをあきらめた末にたどり着く「大人の入口」あるいは「永遠の出口」。
岸本紀子の小学4年生から高校卒業までの心の記録。

★★☆☆☆

この作品、主人公のリリカルな感性に、懐かしく自分をオーバーラップさせてなんぼのものだと思うのですが。。。
私、それに失敗しました。

もしこの主人公に少しでも共感できたら、この作品は本当に宝石箱のように輝いて見えたと思うのです。
女の子の思春期の揺れを丁寧に、真正面から、そして淡々と描いていると思います。

何でピタッとこないのかな~。残念だわ。

この作品の主人公、岸本紀子が私よりもうちょっと若い世代だからかな。

う~ん、時代が10年ずれているからというよりも、この子の感受性が私のそれとどこか違う。。ような気がする。。。
どこがどうと表現するのは難しいけれど。

例えば小学6年生の紀子ちゃんは、別れを「何の混じりけもないさびしさだけに砕けて散りそうだった」と感じていたけど、私はそういう強い感覚は、もっと大人になってやっと持てた気がします。

ジブリの「千と千尋の神隠し」という映画があります。
ラストで千尋と川の神様ハクは、「じゃ、またね」「また会おうね」と言ってサラッと別れます。
彼女たちはこの別れの瞬間が、永遠の別れの瞬間であることがピンときていないのです。
分かってるけど分かってないみたいな。
昨日に続く今日みたいに、今日に続く明日を感じているのです。
私、このシーンで涙が止まりませんでした。子供の別れってこうだよな~と思うと切なくて。

ま、1つ挙げればそんなずれ。

でもすごく分かると思ったのが、デートのときにはトイレを探すというエピソード。
デート中にトイレに行きたいという一言が言えないなんて今では信じられないけれど、そんなこともあったな~。
森絵都 TB:3 CM:10 admin page top↑
借りてきた本
2005 / 07 / 12 ( Tue ) 22:00:55
今日、図書館で借りた本

 「永遠の出口」森絵都
 「光の帝国」恩田陸
 「流星ワゴン」重松清

古本屋さんで買った本
 「13階段」高野和明
 「ST警視庁科学特捜班」今野敏
 「禿鷹の夜」逢坂剛

何から読もうかな♪とっても楽しみ♪
読書メモ TB:0 CM:2 admin page top↑
「模倣犯」宮部みゆき
2005 / 07 / 11 ( Mon ) 23:20:55
とにかく長かったです。
第一声はやはりこれではないでしょうか。
その長さにふさわしいだけの「価値」を読者が感じることができるかどうか、ここがこの作品の評価になってしまうのではないかと思うぐらい、長さのインパクトが強かったです。

★★★★☆

長いと思ったのは主に第2部。
ドラマチックなストーリー展開の第1部の後に来る第2部に、人物をじっくり描くエピソードドラマ(こんな言い方、あるのか?)を持ってきているので、どうしても間延びした感じを持ちました。
例えてみれば、高速道路をおりて一般道を走るときに、スピードメーターが指しているスピードよりも遅く感じる、あの感じに似ているかもしれません。

当然、なぜこんなに長いエピソードが必要なんだろうと思いながら読んでいきます。
こうやって登場人物一人ひとりに光を当て、その人物像を豊かに膨らませて書くことは、作家にとって1度はやってみたかったことなのではないかとか、つまりこれは作家のわがまま?みたいに思ったこともありました。

けれども最後まで読んだ今、作者はこの作品に必要だと思ったから第2部を書いたんだろうなと思っています。

作者は、ピースという劇場型犯罪の犯人が駒のように使い捨てた登場人物たちに、血を通わせたかったんだろうと思うのです。

一般には理解されない障害を持っていた高井和明はどういう気質を持って人生を歩んできたか。
ただの性格破綻者にしか見えない栗橋浩美は幼いときから何におびえながら毎日を過ごしてきたのか。
和明の両親や妹は、和明をどう思い、和明にどう接し、和明をどう理解していたのか。
浩美の両親は、自身の中に何を抱えながら、浩美をどう思い、浩美にどう接していたのか。

私は浩美の考え方や感じ方、そして行為に対してこれっぽっちも共感できませんでしたし、理解したいとも思いません。
けれども、彼は確かにそういう育ち方をし、そういう感じ方をし、そして生きていたのだと思えます。必要なときに必要な人間に出会わなかった不幸を思います。

和明については、その優しい気質がこんな形で踏みじられる理不尽さに腹立たしさを感じます。

彼らは、確かにただの駒ではない足跡を私の中に残しています。
もっとコンパクトに伝われば、それがベストだったんですけどね。
だけど、これだけは外せないという作者の気持ちは、確かにそうだろうなと思っています。


さて、「模倣犯」。「模倣犯」という単語そのものはこの作品の重要なファクターになっていますが、この作品は模倣犯を描いているものではありません。
その点で、私はこのタイトルには違和感を持ってしまいます。

この作品にはいろんな問題提起がなされています。

劇場型犯人を、作者やあるいは読者としての私は理解できるのか、とか、
ジャーナリズムとは何か、マスコミは何を伝えるべきなのか、とか、
犯罪被害者の家族の傷とは何か、とか、
人はいかにして心を癒すことができるのか、とか、
人間は事実をどのように見ているのか、とか。

いろんなことが詰まっているのに、
何でよりにもよって「模倣犯」なのか、よく分からないな~というのが正直なところです。

この作品を通して一番印象に残った人物は、豆腐屋のご主人、有馬義男さんでした。
彼の含蓄を富んだ言葉に大きくうなずき、
彼の判断力に舌を巻き、
彼の恐怖に私も胸が痛み、
彼の慟哭に胸を突かれました。

ラストの1節が秀逸でした。
映画的な終わり方だったと思います。
きっと忘れられないだろうと思います。
宮部みゆき TB:5 CM:12 admin page top↑
「模倣犯」読んだ
2005 / 07 / 11 ( Mon ) 08:56:26
とっても長くかかった「模倣犯」、昨日読み終わりました♪

下巻に入ってからは早かったです。
上巻2週間、下巻2日って感じかしらね。

感想はまた後ほど。
とりあえず「読了」がうれしくて、ちょこっとメモ。
宮部みゆき TB:0 CM:2 admin page top↑
ひな
2005 / 07 / 09 ( Sat ) 12:12:02
もう1カ月くらい前、とある鳥がうちの雨戸の戸袋に断りもなく巣を作った。

隣と窓越しに目が合うほど接近している我が家。
もう1箇所大きな窓がある部屋だし、息子の寝室なので寝るだけだからと、
お隣さんと目が合う窓はずっと雨戸を閉めっぱなしにしていたのが敗因だった。

戸袋の中に何かがあるおかげで、雨戸は全然動かないし、様子が分からない。

こんなときはだんなの登場。
雨戸を外して戸袋の中を見てみたら、
あらま~びっくり、りっぱな巣ができているではありませんか。

ひなも4羽、こっちを向いた。

このひな、すぐにお腹がすくらしく、いっつもギャーギャー鳴いていた。

朝、日の出とともにひながギャーギャー。
夕方日が暮れるまで、ギャーギャーギャーギャー。
親鳥がえさを持って帰ってくると、また一騒動。
ギャーギャーギャーギャー、ドタン、バタン。。。

チュンチュンとかさぁ、ピーピーとかさぁ、
もっとかわいげのある鳴き声、できないかな~。

口うるさいご近所さんにバレたら厳重抗議間違いなし。。。

どうかご近所さんに、うちに巣があるってバレませんようにと祈る日々。

そんな毎日が、昨日唐突に終わった。

声がしない。。。
音もしない。。。

今、巣の中はどうなっているんだろう。。。

雨戸を外してひなを確認してから、
ごていねいにももう一度雨戸を窓にはめ込んでいたうちのだんな。
理由は聞かないでください。私も知りたい。
ま、そういうことで、当然ながら何も見えない。。。

こんなときはやっぱりだんなの再登場。
またもや雨戸を外してゴソゴソやっていたけれど、
やがて、何やら入ったゴミ袋を差し出して、
もう何もいないから、戸袋の中を掃除しておいてと
言い残して会社に出かけた。
戸袋の中に腕が入らないから、自分では掃除できないと。

「もう何もいない」って……。

うっ、袋の中身は一体何?

ひなはどうしているのかな。
1羽でも無事に飛び立っていったのかな。
親鳥はどこに行っちゃったのかな。

恐くて聞きそびれてしまったよ~。
袋も絶対に絶対に開けられない。。。

私は鳥肌を立てながら、
虫がもぞもぞ出てくる巣のかけらを撤去して、
わらと土でぐちゃぐちゃになった戸袋を掃除した。

家と家の間の小さな空を1羽の鳥が飛んでいた。
日々のつれづれ TB:0 CM:8 admin page top↑
横山秀夫ベスト3
2005 / 07 / 08 ( Fri ) 17:54:55
という企画ものがありました。
トラキチさんという方のMy Best Booksというブログです。

同じ作家さんの本を3冊読んでいれば参加オーケーということなので、
お言葉に甘えてちょっと参加させてもらおうかな~。

ちなみに私は今まで「半落ち」「第三の時効」「顔」「影踏み」を読んでいます。
(あらま~、本当にギリギリ)

で、少ない中で順番つけると、
①半落ち、
②第三の時効、
③顔
かしらね。さくっと決定。

これ、読んだ順でした。今まで気づいてなかったけど。
だんだんテンションが下がってしまったのだなぁ~と改めて納得。

当該ブログでは「クライマーズ・ハイ」がおもしろそうなので、
手に取ってみようかな~と思ったのでした。
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「センセイの鞄」川上弘美
2005 / 07 / 07 ( Thu ) 18:20:10
今日は七夕。
なので心洗われる恋愛ものを。

★★★★★

胸が透明な水でひたひたと満たされているような、そんなしんとした読後感でした。

センセイとツキコさんの、今まで1人で生きてきた2人がつかず離れず、そして近づいていくお話。
ツキコさんの感性が好きでした。

>恋愛というものを、自分はしにくい質なのかもしれないとしみじみ思っていた。恋愛というものが、そんなじゃらじゃらしたものなら、あまりしたくないとも思っていた。

>センセイ、とつぶやいた。センセイ、帰り道がわかりません。

>遠いような出来事だ。センセイと過ごした日々は、あわあわと、そして色濃く、流れた。

>鞄の中には、からっぽの、何もない空間が、広がっている。ただ儚々(ぼうぼう)とした空間ばかりが、広がっているのである。

ツキコさんが愛おしく思えた文章でした。
川上弘美 TB:0 CM:2 admin page top↑
「最悪」奥田英朗
2005 / 07 / 06 ( Wed ) 14:06:22
この方の新作、「サウスバウンド」が新聞広告に載っていました。
元過激派の父親を持つ小学6年生が主人公だとか。
「ビルドゥングロマン」なんだとか。(何だ?)
よく分からないけど、おもしろそうです。

ということで奥田さんを思い出したので、
「邪魔」の前に読んだ「最悪」を。
とにかくどんどん悪いほうへ転がる転がる。
そのスピード感がたまりません。

★★★★☆

>不況にあえぐ鉄工所社長の川谷は、近隣との軋轢(あつれき)や、取引先の無理な頼みに頭を抱えていた。銀行員のみどりは、家庭の問題やセクハラに悩んでいた。和也は、トルエンを巡ってヤクザに弱みを握られた。
無縁だった3人の人生が交差した時、運命は加速度をつけて転がり始める。
(文庫本の裏表紙より)

けれども3つの人生が交差するのは分厚い本の3分の2を過ぎたあたりからです。
それまでは、ただもう最悪に最悪を塗り重ねていく3人がそれぞれ個別に描かれます。
3人の中では川谷さんの描写が秀逸。
彼がだんだん追い詰められていく姿に、こちらまで心臓ドキドキ、息苦しくなってきます。
うわ~、どうするのさ~の展開からラストまで、川谷さんから目が離せませんでした。

ラストはジェットコースターの最後のように落ち着くべきところにゴールしたという感じがあり、
いい感じでクールダウンできました。

読み終わって、どこかすっきりしたものを感じていました。
最悪な話のはずなのに後味がいい、何とも不思議な本でした。
奥田英朗 TB:6 CM:10 admin page top↑
「模倣犯」の途中
2005 / 07 / 05 ( Tue ) 00:37:02
私はこの上巻、何日かかって読んでいるのでしょう(苦笑)

第2部に入ってから、どうもページが進みません。。。
登場人物だれにも共感できなくて、
ふ~ん、、、という感じ。

その中で高井和明が異彩を放っているけれど、
彼の今後は第1部で分かってしまっているからな~。。。

じゃあまるっきりおもしろくないかといえば、
いえいえ、そんなことはなく。

栗橋浩美が病院の待合室で隣り合わせた若い母親とか、
何か今後の伏線になりそうな記述もあったりして。

そこここに作者の鋭い観察眼が光る文章がちりばめられていたりして。

今後、キーマンになりそうなピースは、まだちょこっとしか出てきません。
こいつ、何考えているんだ?って感じの人です。

う~、早く終われ、第2部(笑)
宮部みゆき TB:0 CM:3 admin page top↑
「幻夜」東野圭吾
2005 / 07 / 03 ( Sun ) 16:33:16
「白夜行」の後はやっぱり「幻夜」。
「白夜行」の続編とも、そうでないとも言われている作品です。

★★★★☆

ヒロイン美冬は雪穂ではないかと読み取れる箇所がわざとのように作り込まれています。

一気に読んだ作品でした。

作者はこのヒロインを「風と共に去りぬ」の主人公、
スカーレット・オハラをイメージして書いているとか。。。

私の中のスカーレットは、
情熱的で自分の気持ちに正直な人であり、
自分なりに「愛」というものを知っていたように思うのだけど。。。。

ちなみに作者のイメージするスカーレットは、「もともとちゃんとした家に生まれているけれど、落ちぶれて、男をたらしこんだりしながらはい上がっていく。品はないけどカッコいい」人なんだとか。

……私の中のスカーレットとも、作者の中のスカーレットとも、美冬は重なるところがないような。
私にとって美冬は、うす汚いだけで全然魅力的ではなかったのです。残念ながら。
美冬は何でこうなのかな~と何度も何度も思いました。

この作品のタイトルの「幻夜」は美冬の心情を表しているのでしょう。けれども幻夜=まぼろしの夜よりも、玄夜=黒い夜のほうが近いのではと思いました。

「白夜行」では、雪穂の言うところのにせ物かもしれないけれど、それでもうっすらと感じられた太陽(=愛)が、「幻夜」の美冬には全く見えなくなっています。

「私は夜の道を行くことしかできない」という一見悟りのような、けれどもかなりたちの悪い開き直りを振りかざして、
美冬は美しさを目指しています。
彼女には目に見えない人の心の美しさが全く理解できないから、目に見える美しさに強く惹かれているのでしょうか。

この人、年を取ったらどうするのでしょう。
手に入れようと思って手に入れられるうちはいいけれど、
手に入れられなくなったと自覚したとき、美冬はどういう行動に出るのでしょう。
それとも、周りはどう思おうと、本人だけは自分が美しいと思い込み、自分の世界の中で生きていくのでしょうか。

空恐ろしいけど、そこからが本当の物語だという気もします。
東野圭吾 TB:4 CM:16 admin page top↑
「模倣犯」の4分の1(あれっ?)
2005 / 07 / 01 ( Fri ) 20:58:35
前も4分の1だったのに・・・。
ちゃんと進んでます。
ただ進み方が遅いんです(^^;)

第2部に入りました。
そしたら豆腐屋のおじさんが出てこなくなりました。
つ・ま・ら・な・いっ!

そば屋の息子の高井和明はディスレクシア(識字障害)だったのかしら。トム・クルーズがそうだと言われていますよね。本当かどうか知らないけれど。

目の機能の問題と言っているけれど、どうなのかな。
見えてるものが隣の人と違うなんて、普通だれも思わないものね。
この障害に初めて光を当てた人ってすごいと思う。

私も初めて眼鏡をかけたとき、世界はこんなに明るいんだとびっくりしたけれど、それまで眼鏡をかけていなかったから不自由だったかといえばそうでもなくて、その世界の中で私はちゃんと生きていた。
人はつい隣の人も同じように見える、聞こえると思ってしまうけど、実は人それぞれ、見え方も聞こえ方も違うんだよな~と思い、ときどき私以外の人になってみたいなと思います。
きっと発見の連続だろうな。
宮部みゆき TB:0 CM:8 admin page top↑
「白夜行」東野圭吾
2005 / 07 / 01 ( Fri ) 18:58:13
この作品、2ちゃんねるでも議論かしましい作品ですね。
私もだれかをつかまえて、ここはこうだと思うんだけど、あなたはどう思う?って聞きたくなる作品でした。
主人公の内面を描かないことで、成功した作品だと思います。

★★★★☆

主人公たちが何をどう感じ、考えていたのか、
実は作品半ばで大体見えたと思っていました。
それがどう破綻していくのか、あるいはこのまま真実を露呈することなく終わるのか、その終点を知りたくて、最後まで読み進めました。
けれども最後の最後に雪穂の心が見えなくなってしまいました。

えっ何で?という思いでいっぱいで、本を閉じてもあれこれと想像してしまいます。

それが作者のねらいだったとしたら、
しっかりその術中にはまりました。

この思いは結局「幻夜」を読んで、雪穂の感情がやっぱりこっちにあったのだと自分なりに納得するまで、宙ぶらりんのままでした。

またこの作品を読んでいて、あちこちでもどかしい思いをしました。
この作品にはこれみよがし?とでも思いたくなるような伏線があちこちに張られています。
で、それが読者を真実に導く道しるべになっている。
けれども登場人物はそれを知らないわけです。
何度も、真相を探る登場人物に向かって、「こっちだよ」と教えてあげたくなり、もどかしくてなりませんでした。(笑)

主人公の雪穂の言葉、
「あたしの上には太陽なんかなかった。いつも夜。でも暗くはなかった。太陽に代わるものがあったから。太陽ほど明るくはないけれど、あたしには十分だった。あたしはその光によって、夜を昼だと思って生きてくることができたの。」

…白夜のことを言っているなら、それは太陽そのものでしょうがと私は言いたくなりました。
それを太陽もどきだと思っているあなたは、
それがゆえに幸せになれないんじゃないのと言いたかったです。
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東野圭吾 TB:15 CM:23 admin page top↑
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