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「パーフェクト・ブルー」宮部みゆき
2005 / 08 / 25 ( Thu ) 18:28:50
随分とタイミングのよい本でした。

★★★★☆

高校野球界のスーパースターがガソリンを全身にかけられ焼死するというショッキングな事件が起こった。たまたま事件現場に行き合わせた弟の進也と、蓮見探偵事務所の調査員・加代子、そして俺――元警察犬のマサは、真相究明に乗り出す。(Amazonより)

高校野球の特殊事情、「部員の不始末は連帯責任として大会辞退を余儀なくされる」ことを逆手に取った策略が出てきます。
探偵事務所の所長であり、加代子の父は、言います。
「それは、単に地区大会に出場するか否かの問題ではない。あの子たちは、この先一生間違った『連帯責任』の意味をしょっていくことになるんです。」
「…高校の野球部員たちには、そんな理不尽な理屈を知って欲しくないのです。彼らには何の責任もない。彼らはいつも公平に戦い、公平に敗れてきた。」

ストーリーから離れ、今取りざたされている駒大苫小牧の部長暴力問題を思いました。
公正に戦った野球部員が勝ち取った優勝を、妙な理屈でねじ曲げないでほしいと思っていたので、宮部さんの文章がコツンと響きました。

この作品は犬のマサの一人称で描かれています。
これには少し違和感があったかな。
けれども、マサが賢く、強く、カッコいい犬であることには変わりありません。

乃南アサさんの「凍える牙」に出てくるオオカミ犬、疾風を思い出しました。
どちらも大好き。

疾風にはもう会えないけれど、マサには続編、「心をとろかすような」があるようです。
うれしいです。
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