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「レイクサイド」東野圭吾
2006 / 04 / 28 ( Fri ) 13:22:53
久々の東野さんです。
設定自体に無理があるように思うけど、子供のことになると親って盲目なんだよな~とつくづく思わされる作品でした。

★★☆☆☆

中学受験を控えた子供4人とその両親が勉強合宿に参加する。
そこで起きた殺人事件。
「私が殺した」と言う妻と、事件の隠蔽に協力するほかの親たち。
どこか不自然なこの流れに、並木俊介は徐々に違和感を抱き・・・。

というお話です。
ここに出てくる「思わぬ方向」(裏表紙より)というのが、あり得ないだろ~と思ってしまうことでもあり、また、陳腐にも思えることなので、ちょっと興味が半減するかな。。。

ラストの並木俊介の決断、これは本当に子供のためになっているの?将来的にはどうなの?と思いますが、それを選んだ彼の気持ちも何だか分かる気がします。それが、親ならではの愚かさなのかもしれません。
そういう意味で、省みることの多い作品でした。
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東野圭吾 TB:1 CM:6 admin page top↑
「オーデュボンの祈り」伊坂幸太郎
2006 / 04 / 27 ( Thu ) 16:53:36
お~!なるほど~!!の世界でした。

★★★★☆

きっちり構成された作品ならではの小気味よさがありました。
作品全体の緻密な構成、というのか、最後にピタッとくるこの感じ。
うん、いいです。
私は好きです。
この島に欠けているものがアレだったのね。
そうだったのか~。

伊坂さん、いいかも~♪

この作品、しゃべるカカシが出てきます。
発表直後はそれがとても衝撃的だったようですが、
あちこちで漏れ聞いていた私は、ああ、これね、みたいな感じで、全然違和感がありませんでした。
カカシの名前は優午というのね、なんて。

伊坂さんの作品には、どうしようもない悪人というのが必ず出てくるように思います。
ここでは城山。
この人が出てくるだけで、なんとも言えず暗いというか、邪悪な雰囲気漂います。
現実のニュースを聞いていると、悲しいけれど、こんなふうに理解できない人物っているんだよね~、と思います。
救いようのないヤツって思ってしまうようなことをする人、いるんだよね~と。。。
恩田さんの不思議世界は懐かしい過去につながっているけれど、
伊坂さんの不思議世界は忌まわしいニュースの流れる現代の社会につながっているような気がします。

私、ときどきすごく不思議に思うことがあります。
私の今の生活は、偶然の積み重ねだったんだよな~と。
あのとき私がくじで外れを引かなければ、あのときあの子と一緒に帰っていなければ、あのときあんなことを口走らなければ、あのとき、あのとき・・・・。
そんな小さな偶然が起こるべくして起こって今に至っている。
何だかそんな気がするときがあります。

優午は、祈りをもってそんな「不思議」を起こしたんだよね。
ちょっと厳粛な気持ちにもなりました。

「生きている価値のある人間はいるのか」という問いに対して、
カカシは、
「たんぽぽの花が咲くのに価値がなくても、あの花の無邪気な可愛らしさに変わりはありません。人の価値はないでしょうが、それはそれでむきになることもないでしょう。」と答えます。
ちょっと深い言葉だな、と思います。

ところで。。。
私、この作品の名前を、長らく「オーデュポン」だと思っていました^^;
オイディプスとか、オリンポスとか、エデュプスとか、何だかそんなギリシャの神話っぽいものを感じていたのです。
だけど、「オーデュボン」なのね。失礼しました。。
「オーデュボン」は、フランス生まれの、アメリカで活躍したの鳥類学者の名前だそうです。アメリカの鳥類図鑑を手書きで作った人だったとか。
そうか~。オーデュボンの祈りかぁ~と思ったのでした。
伊坂幸太郎 TB:4 CM:10 admin page top↑
「町長選挙」奥田英朗
2006 / 04 / 26 ( Wed ) 12:29:21
待ってました♪トンデモ精神科医、伊良部先生シリーズ第3弾!

★★☆☆☆

・・・う~ん、期待しすぎちゃったかな
前2作に比べると、インパクトに欠けるような。。。

4編からなるこの短編集。
3作までが、読んでいればすぐに気づく実在のモデルがいます。
これ、いいのかな~と思うほど露骨。
現実世界に生きている人をモデルにするという危うさ、みたいなものも感じたりして。
アイディアには困らないだろうけど、逆に、「そんな人、いるの~?!」というユニークな悩みを持った患者さんが訪れる、というこのシリーズならではのおもしろさが半減してしまっていたような気がします。
伊良部先生もおとなしい印象になっていたし。。。
3人の患者さんの最終的な「気づき」も、まぁ、平凡というか、いい子だな~というか、う~ん、そんな「気づき」を納得してしまったら、患者さんの「らしさ」がなくなるんじゃないの~という感じもしなくもない。。。
読者である私が、伊良部先生に慣れてきたせいもあるのかもしれないけれど、ちょっと物足りない感じがしました。
とってもとっても残念だわ

最後の「町長選挙」は、特定のモデルなしの物語。離島の選挙狂想曲といった趣きでした。
これぞ伊良部先生といった感じでしょうか。
彼が好き放題しているさまから、周りの人が勝手に何かを感じるパターン健在です。
どうでもいいけど、日当3万円とはいえ、マユミちゃん、よくついてきたな~なんて思いました。
えぇ~、本当にこれでいいの?という気もするけれど、幼稚園児並みの伊良部先生の発想がおもしろかったです。それに乗っかる住民も活き活きしていて、うん、元気の波が伝わってきました。
奥田英朗 TB:6 CM:16 admin page top↑
最近買った本
2006 / 04 / 24 ( Mon ) 11:11:45
この週末で、たくさん本を買いました。
行きつけのブックオフ以外にも、なんと新刊本まで買ったりして♪

で、買った本
奥田英朗『町長選挙』
伊坂幸太郎『オーデュボンの祈り』
真保裕一『奪取』上下
恩田陸『却尽童女』
荻原浩『ハードボイルド・エッグ』
東野圭吾『レイクサイド』
新井素子『ハッピーバースディ』

相変わらず統一感がありません
もう、『町長選挙』と『オーデュボン・・・』は読んじゃった。
感想はまた後ほど♪
読書メモ TB:0 CM:2 admin page top↑
ランチ
2006 / 04 / 21 ( Fri ) 10:25:13
都内で働く夫。昨日はランチをおごってくれると言うので、いそいそと都内に出かけました。
むふふ。何やらお小遣いが入ったみたい♪
まぁ、パチンコでしょうけどね
黙ってガメておけばいいのに、
元来がおしゃべりな夫の口。その喜びをだれにも話さないでいることは、3日が限度だったみたいです(笑)
二人で、転がってきたツキに乾杯。(午後も仕事のある夫はほうじ茶で、私はビールで)
懐石料理などをいただきました。

たけのこの季節だわね~。えぐ味もなく、おいしいわ~。
器なんかも立派だねぇ~。

優雅に過ごしたお昼でした
日々のつれづれ TB:0 CM:10 admin page top↑
「メタボラ」132~140覚書
2006 / 04 / 21 ( Fri ) 10:16:45
今回の目玉は、下地銀次とギンジが相対する場面です。
あらすじはこちら↓
続きを読む
メタボラ覚書 TB:0 CM:2 admin page top↑
「麦の海に沈む果実」恩田陸
2006 / 04 / 19 ( Wed ) 14:45:10
不思議ワールドの学園ミステリー。
『図書室の海』の中の『睡蓮』に出てきた理瀬が主人公です。

★★★☆☆

湿原の中に建つ全寮制の学園。
理瀬は、ここに2月の転校生としてやってくる。
3月以外の転校生は破滅をもたらすという伝説のある学園で起こる失踪、事故死、自殺。
理瀬の心は揺れる。

恩田さんの作品ですから、きっと結末もバシッと決まるような結末ではなく、何となく終わるんだろうな~と、覚悟して読みました。
随分恩田作品に慣れてきた自分を感じます。(笑)
まぁ、覚悟した割にはいろんなことが提示されていたかな。
現実離れしたお話にふさわしい現実離れした展開ではあったけれど。
やっぱり恩田さんの作品は、その場の雰囲気を楽しむもののような気がします。

恩田さんの文章は、過去形と現在形が入り混じっています。
時間軸を行ったり来たりしているうちに、読んでいる自分もゆらゆら揺らいで、「今」でもなく、「過去」でもなく、どこか異次元の世界に入り込んでいきます。
気がつくと、「恩田ワールド」。
この感じが最近気に入っている私です。

この作品中に、『三月は深き紅の淵を』という本が出てきます。学園のことが書かれた本でもあり、理瀬がこれから書くであろう本でもあるのです。このタイトル、恩田さんの作品にあったな~、読んでみようかな~、と思っていました。・・・が、解説を読んで、ちょっと、いや、大分、気持ちがくじけています。
『三月は・・・』は、「メタレベルとオブジェクトレベルを方法的に混乱させる」試みで、「ウロボロス的な小説」なのだそうです。
何じゃらほい。
全然意味が分からないけど、めちゃ難しそう
恩田陸 TB:3 CM:18 admin page top↑
「神様からひと言」荻原浩
2006 / 04 / 18 ( Tue ) 09:51:00
軽くて、読後感のよい作品でした。

★★☆☆☆

大手広告代理店を辞めて食品会社に再就職した佐倉りょうへい。(漢字が出てこない)
食品会社でもひと悶着あり、「お客様相談室」へ飛ばされる。ここでの彼の奮闘記。

この作品、「サラリーマンに元気をくれる」と文庫の裏表紙に紹介がありますが、ど~なのかなぁ。サラリーマンが読んで、こういうヤツ、いるいる、と共感できるのかなぁ。おれも頑張ろうっていう気になるのかな~。。。という基本的な疑問も少し。
描かれているサラリーマンが、問題ありの人や、骨抜きの人ばかりなので、どうも現実離れしているような気がしてしまいます。
まぁその辺は、かなりデフォルメされているんでしょうね。堅いことは言いっこなしということで。。。

「元気をくれる」と言っても、溜飲が下がる思いがする、とか、喝采を送りたくなる、といったたぐいのものではありません。だってこの作品、ちっちゃいんだもの(笑)
直前に読んだ作品がえらく大風呂敷だったせいもあるかもしれないけれど、佐倉の抵抗が、何ともホントに小さな抵抗。
だけど、私もやってみたいなぁと、具体的な人物を心に浮かべてみたのでした。
私もちっちゃな人間だわ(苦笑)

主人公佐倉は、半年前に別れた彼女となぜ別れることになったのか、その原因も分かっていません。
この作品では、佐倉が彼女と別れた原因を考えるというか、探るというか、思い出す、そして彼女への理解を深める、といったサブストーリーも描かれています。
そうだね。そういう、ちょっとしたことなんだよね。
心がちょっと和みます。
この辺の描写はとても好き。
リンコとのラストが爽やかでした

荻原浩 TB:1 CM:10 admin page top↑
「山猫の夏」船戸与一
2006 / 04 / 17 ( Mon ) 12:16:58
いや~、男のロマンだわ~
うん、なかなかおもしろかったです。

★★★☆☆

「憎しみ」という名の町、エクルウ。
ここではアンドラーデ家とビースフェルト家が対立し、町を二分している。ある日、アンドラーデ家の一人息子とビースフェルト家の長女カロリーナが駆け落ちをした。「ブラジル版ロミオとジュリエット」を連れ戻すべくビースフェルト家に雇われたのは、通称「山猫」、弓削一徳。
前半は、もっぱらカロリーナを追って半砂漠を駆け抜ける山猫とその仲間たちが、
後半は、憎しみ合いながらも平衡が保たれていたエクルウの町を引っ掻き回す山猫の姿が、
エクルウの町で拾われた日本人、「おれ」の目を通して描かれます。
山猫は何を狙っているのか?山猫の本当の目的は?

というお話。

この作品はハードボイルドなんでしょうねぇ、多分。
人はバタバタ死ぬし、陵辱シーンなんかもあるし、
いかにも男性読者向けサービス、な描写も怠りない作品ですけれど、
それぞれエグさがないので、読んでいて不快な気分にはなりません。
船戸さん、いい人なのかもしれない・・・な~んて思いました。
頭をからっぽにして、アウトサイダーな世界を覗くことのできた作品でした。
船戸与一 TB:0 CM:6 admin page top↑
「山猫の夏」の途中
2006 / 04 / 13 ( Thu ) 14:26:05
久々の船戸さん。
「酒精」と書いて「アルコール」と読ませるところや、文章の中に「!」がちょこちょこ入ってくるこの感じ。
あ~、ハードボイルドだわ♪なのです。
文庫で720ページもある分厚い本ですが、なかなかおもしろいです。
さくさく読めます。
今、大体半分ぐらいかな。
「山猫」こと弓削一徳が2.26事件に関与していた弓削大尉の息子である、ということが分かったところまでです。
2.26事件って。。。。すっかり歴史上の出来事かと思っていたので、関係者が登場するなんてびっくりです。。。これ、何年前のお話なの?と思ってついつい計算。
どうやら25年前のお話のようですね。
ふ~む。今読んでも全然色あせていないかも。
というか、ブラジルの架空の町のお話だから、古いお話も古臭く感じないのかも。
ブラジルの今がこんなだと思ったら大間違い、でしょうけどね



船戸与一 TB:1 CM:2 admin page top↑
「メタボラ」113~131覚書
2006 / 04 / 12 ( Wed ) 14:16:19
どんどん進んでいた朝日新聞連載中の「メタボラ」
でも大丈夫!物語自体はそんなに進んでおりません
あらすじはこちら↓
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メタボラ覚書 TB:0 CM:2 admin page top↑
「嘘つきアーニャの真っ赤な真実」米原万理
2006 / 04 / 11 ( Tue ) 11:25:32
ギリシャ人のリッツァ、ルーマニア人のアーニャ、ユーゴスラビア人のヤースナ。
彼女たちのプラハ・ソビエト学校での生活とその後を、日本人マリの目を通して描かれた作品。
大宅壮一ノンフィクション賞受賞作です。

★★★★☆

『リッツァの夢見た青空』・・・勉強嫌いでおませなリッツァ。歯に衣着せぬ言動で、鋭く物事を見抜く目を持ったリッツァ。
『嘘つきアーニャの真っ赤な真実』・・・大げさな革命的言辞を好む、情緒の安定した素直で気持ちの優しいアーニャ。大きな自己矛盾を悩むことなく内包してしまうアーニャ。
『白い都のヤスミンカ』・・・聡明で、美的感覚が鋭く、ホクサイを尊敬するヤースナ。民族意識は欠如しているけれど、ユーゴスラビアに愛着があると語るヤースナ。「私は空気になりたい」と言うヤースナ。

彼女たちのソビエト学校での生活が生き生きと描かれているからこそ、その後の激動の東欧の歴史の中で生活していた彼女たちの姿が胸に迫ります。
特にマリがヤースナに会いに行く場面。ヤースナ、ちゃんと生きているのかしら。内戦に巻き込まれて、とんでもないことになっていないかしら。私も一緒にドキドキします。あのとき、どんなことがあってもおかしくない状況だったのだ、と思い知ります。

チャウシェスク政権が倒れた後のルーマニアの疲弊した姿に、やるせない思いを抱きます。
ユーゴの健全な姿を知るにつけ、アメリカとNATOのベオグラード市への爆撃に暗澹とした気分になります。

この作品には、日本にいては知ることのできなかった中東欧の現状が映し出されています。
ニュースとして報道されていた歴史的出来事は、そこにいる人々にとっては生活そのものだったんだと、当たり前のことですけれど思います。
日本で流されているテレビや新聞などの報道が、ある種の偏りを見せていることに、気づきます。
また、
実際に映っているものでも、脳みそのスタンスによって、まったく見えないことがある
という事実も、確かにあるなと気づきます。
人に対する理解は想像から始まる。そしてその想像は体験に基づかれるものである。そんなマリの通訳者、ドラガンの言葉も、心に響きます。
ホント、私は何も知らない。そんな思いを抱きます。

この作品は1999年で終わっています。
その後、彼女たちは何を思い、どういう生活を送ったのだろう。
ヤースナは、リッツァは、アーニャは・・・・・。
米原さんにその後の彼女たちの物語を描いていただきたいけれど、
今、米原さんは病床にあるといううわさも聞きます。
早く快癒されますように。
そして、ロシア語通訳者ならではの、アメリカ寄りではないスタンスである米原さんの目から見たヨーロッパの今を伝えていただきたい、そう願っています。
米原万里 TB:1 CM:14 admin page top↑
「六番目の小夜子」恩田陸
2006 / 04 / 10 ( Mon ) 11:18:08
とある高校に伝わる「小夜子伝説」にまつわる学園ホラー物語。
繊細な文章がなんとも言えずいい雰囲気です。
学校という特殊な舞台で起こる不思議な出来事に、心が持っていかれる作品です。

★★☆☆☆

学校、転校生、伝説、怪奇現象。。。

どこか懐かしい匂いのする物語。
この作品はNHKで放映されていた『少年ドラマシリーズ』のオマージュとして書かれたそうですが、うん、確かに!と、リアルタイムで見ていた私にはしっくりきます。
『なぞの転校生』『七瀬ふたたび』それから『時をかける少女』のテレビ版(題名、何だったっけ?忘れちゃった)。
夕暮れ時の午後6時、遊んでいた友達と別れ、家族との夕飯が始まるまでのエアーポケットのような時間。不思議な世界を垣間見るような、異次元の世界に入ってしまうような、そんな、するっと子供の心の中に入ってくる数々のドラマの雰囲気に、とっても似ているように思います。

学園祭の芝居(?)。いや~、ドキドキしました。息を詰めて読みました。
これぞ集団心理の怖さ、なんでしょうね。
このままこの雰囲気で終わらせたら、なかなか余韻があったのではないかな~と思います。
秀逸でした。

※苗坊さんの感想はこちら(*^_^*)

この先、ネタばれかも。↓
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恩田陸 TB:2 CM:16 admin page top↑
「ホワイトアウト」真保裕一
2006 / 04 / 06 ( Thu ) 15:37:18
おもしろかったです。結構分厚い本でしたが、中だるみすることなく一気に読めます。

★★★★☆

日本最大の貯水量を誇るダムが、武装グループに占拠された。職員、麓の住民を人質に、要求は50億円。残された時間は24時間!荒れ狂う吹雪をついて、ひとりの男が敢然と立ち上がる。同僚と、かつて自分の過失でなくした友の婚約者を救うために(文庫本裏表紙より)

雪山遭難者を救助に向かう場面から始まるこの作品。最初から目が離せなくなります。ストーリー展開も早く、次々に局面が変わり、息つく暇もありません。
銃の使い方はもちろん、特殊な訓練など何も受けていないダム職員の富樫が、武装グループの裏をかき、登山経験とダムの知識と土地鑑だけで頑張ります。
この作品、織田裕二主演の映画にもなりましたね。その宣伝スポットで、織田裕二が雪の中を必死の形相で前進しているシーンがテレビでも流れていましたが、あのシーンが何度も頭に浮かびました。織田裕二を竹野内豊にかえてみたりしながらね(*^_^*)
映画のほうは観てないけれど、この作品は、きっと本で読んだほうがおもしろいんじゃないかな~。
富樫がそのとき何を感じ、何を考えていたか、くじけそうになる心を支えていたものは何か、短いセンテンスの中で伝えられます。
富樫は最初から何もかもができたスーパーヒーローではありません。
弾のこめ方が分からずモタモタしたり、自分の体力に限界を感じたり、逃げ出したくなったり、富樫の弱さがチラチラと出てくることで、逆に富樫の使命感や友への思いに輝きを与え、読んでいる私の胸に迫ってきたように思います。
ラスト近くの富樫の意識の混濁が、強く胸を揺さぶります。

満足度の高い作品でした。


真保裕一 TB:1 CM:8 admin page top↑
「ふたたびの虹」柴田よしき
2006 / 04 / 06 ( Thu ) 09:21:58
東京丸の内が舞台なのだけれど京都の薫りが匂い立ち、小料理屋の設定に古道具(ブロカント)が絡み、しっとりとした印象の作品でした。

★★★☆☆

この小説は、丸の内のオフィス街の路地にある小料理屋「ばんざい屋」の女将と、店に集う客達の人間模様を描いた恋愛&人情ミステリとでもいったらいいだろうか。クリスマス嫌いのOLの悩みを解決する「聖夜の憂鬱」、殺された常連客の行動を推測する「桜夢」、子供の毒殺未遂事件に迫る「愛で殺して」、”パンダの茶碗”の謎を探る「思い出ふた色」、時効の成立した殺人事件と花言葉をからめた「たんぽぽの言葉」、女将の秘められた半生が浮かび上がる「ふたたびの虹」と姉妹編「あなたといられるなら」の七篇からなるが、基本的には、人にはいえない過去をもつ女将の吉永の半生が徐々に明らかになり、最後に彼女の物語が前面に出てくる。女将と古道具屋の清水とのほのかな恋愛感情の醸成と行方も見どころのひとつ
文庫解説、池上冬樹さんの語るあらすじです。
過不足なくこの作品が紹介されていると思います。

小料理屋を舞台にしているので、旬の食べ物がふんだんに出てきます。それも控え目にさりげなく登場します。その描写からも、女将吉永の細やかな息づかいが聞こえてくるようです。
桜飯、おいしそうでした。

吉永と清水の関係も、何というか大人。
激しいものではないけれど、ゆっくり静かに育まれている感じです。
けれども清水はまだ36歳で、女将はそれよりちょっと年上の設定なんですよね。いや~この2人、何だかとっても老成しているような。。。

ラスト近くの吉永と彼女が大切に思ってきた人との対面場面。
よかったです。「感動の対面」のようにならなかったのが、この作品の「らしさ」のような気がして、心に沁みました。

潤い、繊細さ、慈しみ、物への愛着。穏やかで豊かな時間と空間が、がさつな毎日を送っている私をも優しく包んでくれるような作品でした。

滋味溢れる穏やかな言葉の数々はこちら↓
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柴田よしき TB:0 CM:6 admin page top↑
福岡!ふくおか♪ふくおか~♪
2006 / 04 / 05 ( Wed ) 14:49:48
福岡から帰ってきました。
父も母もふくよかになっていて(!)とても元気そうでした
特に父。髪の毛が長くなっていて(といっても肩ぐらいだけど)あごひげもあり、見た目がすご~く変わっていました。
息子はジャムおじさんみたいだと言うし、長女は木こりみたいだと言うし、私は密かにハイジのおじいさんみたいだと思ったのでした。まぁ、あそこまでおじいさんおじいさんしていなかったけど、立ち姿が。(^^;)
…何となくイメージ湧きました?
「退職後は、旅行や土いじりや、いろんなことをゆっくりのんびり楽しみた~い!」という夢を実現しているかのようなその姿に、何だかとっても安心したのでした。
よかったよかった\(^o^)/

父の生家のあった場所に3日間行きました。
父はそこに畑を作り、花を植え、第2の家にしています(*^_^*)
福岡市内にある実家よりずっとずっと田舎にあり、ほ~っとする空間になっていました。
そこで庭仕事をしている父は、ちょっとヘルマン・ヘッセの『庭仕事の楽しみ』を彷彿とさせました。読んでないけど(^^;)

魚、やっぱりおいしかった♪
何度お刺身を食べたことか。そのたびに、「ん~、おいしい♪」
平目も鰯もイカも、ふぐもイクラもウニも、「今のうちっ」とたくさん食べてきました。あ、忘れてはいけない明太子も、ね。
福岡は海に近いからおいしい魚も多いのだけど、
きっと福岡に住んでいても、こんなにおいしい魚は滅多に食べられないんじゃないかな~と思ったのでした。

ヤフードーム、海の中道、キャナルシティー、門司、etc.etc.いろんなところに行きました。
少ししかいられないからね、今日はあっち。明日はこっち。
久しぶりに子供とベッタリの生活をしたような気がします。
そのせいか、息子って意外と自己主張のはっきりした子だったのね~とか、次女って結構人に気を遣うタイプなのね~とか、子供の違った面が見られておもしろかったです。子供にもいろんな面があるのよね~。

私は、福岡に着いて次の日からなぜか腰がとっても痛くなり、腰痛なるものを初体験(>_<)
3日ぐらいで治ったのだけれど、腰痛持ちってつらいのね~。
いやいや、皆さんご苦労様だわ。。。
腰が痛いから、遊園地に行ってもジェットコースターに乗れませんでした。
きっとつまんないだろうな~と思っていたのだけれど、「子供がジェットコースターに乗ってきゃーきゃー言っているのを下から見る」というシチュエーションも、意外と爽快感があるのね。初めて知りました。
隣で見ていたおかーさんが、「もう○○(多分子供の名前♪)を回さんといて~!!!」と叫んでいるのもおかしくて。ジェットコースターがブンブン走っている間中、笑い転げていました。
世のおとーさんやおかーさんたちはこうやって楽しんでいたのか~と発見しました。

門司は20年前ぐらいに1度(かな?)行ったことがあるのだけれど、すっかり観光地になっていました。
レトロな建物がかわいらしく港に並んでいました。
建築物が好きな人にはたまらない場所だよな~と思いながら、
私は地ビールをおいしいおいしいと飲んでいました(*^_^*)

おじいちゃんもおばあちゃんも元気そうでよかったね。
また行こうね。今度、いつ行ける?
子供たちのそんな声を乗せながら、
私は今度会うときも元気な姿でいてくれるかなとちょびっと涙が出そうになりながら、
飛行機で帰ってきたのでした。

福岡にいる間、『ホワイトアウト』『六番目の小夜子』『嘘つきアーニャの真っ赤な真実』を読みました。『ナルニア国物語』も観ました。
また、そのうちアップします♪
日々のつれづれ TB:0 CM:6 admin page top↑
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