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「凍りのくじら」辻村深月
2007 / 05 / 07 ( Mon ) 16:09:15
何だかどこかで会ったことがあると思ったら、
理帆子ちゃん、昔の私にそっくり(苦笑)

★★★☆☆

藤子・F・不二雄をこよなく愛する、有名カメラマンの父・芦沢光が失踪してから五年。残された病気の母と二人、毀れそうな家族をたったひとりで支えてきた高校生・理帆子の前に、思い掛けず現れた一人の青年・別所あきら。彼の優しさが孤独だった理帆子の心を少しずつ癒していくが、昔の恋人の存在によって事態は思わぬ方向へ進んでしまう…。家族と大切な人との繋がりを鋭い感性で描く“少し不思議”な物語。(Amazonより)



「少し・ナントカ」と人の個性に名前をつける遊びをしている理帆子。
自分の個性は、「少し・不在」
どこにいても、少し冷めた自分を感じている。
そして、周りの人を少し見下すことで、所在なさを埋めている理帆子。
見ていると、ちょっとむずがゆく、恥ずかしく、そしてどこか甘酸っぱい気持ちになります。
大丈夫だよと言ってあげたくなります。

だけどこの作品、私が大丈夫だよと言ってあげなくても、
ちゃんと大丈夫になっていて、読後に暖かいものが残ります。

「少し・不思議」なお話だということをすっかり忘れて読んでいたので、
ラストにやられたなという感じ。
パチンパチンと、読みながら感じていた違和感がすっきりしました。
この感じ、気持ちよくて好き。

ただ、この作品、何というかとても生真面目。
この生真面目さは作者の持ち味だと思うのだけれど、
私にはちょっと息苦しかったかな。
そこが、いい作品だと思うけど、すごく好きにはなれないところなのかもしれません。
う~ん、ちょっと複雑(*^_^*) 

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