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「博士の愛した数式」再読 小川洋子
2007 / 05 / 22 ( Tue ) 11:41:34
映画は、「大人になったルート」が登場したからこそのラストだったけれど、原作のラストってどんなだったっけ?
原作がとても気になった私。

最初はラストだけを読んだのですが、
文章の美しさに魅せられて、ついつい最初から再読。
(以前の感想文はこちら

まだ、映画で家政婦を演じた深津絵里が、そのままイメージとして残っています。
本当にピッタリ。

何せ昨日の今日ですから、
映画にはなくて原作にある場面、
原作にはなくて映画にある場面、
見比べて読むこともできました。

映画にあった野球応援のシーン。
あの弾けるような博士の応援は原作にはなかったけれど、
また、原作中の博士はあんなに弾けはしなかっただろうけど、
博士の無邪気な一面や、博士を大事に思うお母さんとルートの温かい気持ちが伝わる、よい場面だったんだなぁと改めて思いました。

だけど、やっぱり原作がいい!
映画に比べて時間がゆったりと流れている分、
深く濃い博士との時間に、優しく包み込まれるように感じられます。
作者は作品の中で、数式をレース編みにたとえていますが、
この作品そのものが、レース編みのように繊細で美しいです。

博士の子供に対する深く強い慈しみ。
子供の博士に対する尊敬と尊重。
そして、数学の持つ詩的な意味。

ラストは、分かっていながら(当たり前だ、本日2回目)、やはり暖かい気持ちで胸いっぱいになるのでした。

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