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「螺鈿迷宮」海堂尊
2007 / 07 / 24 ( Tue ) 10:09:15
ラストがいい!
続編が楽しみです。海堂さん、うまいなぁ。

★★★★☆

読んでいて、まず初めに感じたことは、姫宮ってこんな人だったっけ?という激しい違和感。
私は、もっとクールで美人で頭脳優秀で…というイメージがあったんですけど。
ターミネーターかぁ。。。とたとた走るのかぁ。。。そうかぁ。。。。

主人公を医学部生・天馬大吉くんに据えたことで、
物語全体に躍動感が出たように思います。
彼の成長物語でもあるこの作品。
そのうちリッパな医者になって海堂作品に戻ってくることでしょう。
楽しみです。

大きな流れである、何たらシステムとかんたらシステムの新旧対決。
根本的なところがよく分かりません。
どうして旧態ではいけないのか。
闇を内包するシステムであるから?
要するに、悪事を隠そうと思ったらやりたい放題…という欠陥があるってことですよね。
桜宮巌雄のように。
性善説に立つと痛い目に遭うというのは、現代の常識?なんだろうなぁ。やっぱり。
それでも、真摯に死体と向き合ってきた検察医の方々の苦労を思い、何だか割り切れない気持ちもありました。

それから、もう1つの大きな流れの終末医療問題。
これと自殺を一緒くたにしちゃいけないでしょう。
リスカは、自殺志願というより生存証明であるというのは、素人の私でさえよく聞くお話。
作者がお医者さんであるからこそ、そこはごちゃっと一緒に描かないでいただきたかったなぁ。
確かにね、QOLなんて言葉も一般化してますし、「スパゲティ」と称されるチューブだらけの最期なんて、本当にどうにかしてほしいと思います。
これ、本当に大事なことなんですよね。だれもがいつか行く(かもしれない)道なんですから。
もっと枝葉を落として、純粋な終末医療だけにスポットを当てていたら、もうちょっと読者も考えやすく、もうちょっと物語も違ったものになっていたかもしれないと思います。

螺鈿…というのは言い得て妙かもしれません。
見方によって色合いが変わって見える。
それが現実の医療制度なのかもしれません。
だけどこの作品、いろんなものを盛り込みすぎて、作者の言いたいこともぼやけてしまったような感じです。

それでも。
エンタメとしてはおもしろかった!
作者の言いたいことについて作品に沿って考えようとすると、
この作者の頭についていけなくなるので(^^;)
あんまり考えないで読むのが一番かも(*^_^*)

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