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「麒麟の翼」 東野圭吾
2011 / 10 / 04 ( Tue ) 10:00:02
私の中ではひじょーに低評価だった『赤い指』の後に読むと,溜飲が下がってスッキリします(笑)

★★★★☆

寒い夜、日本橋の欄干にもたれかかる男に声をかけた巡査が見たのは、胸に刺さったナイフだった。大都会の真ん中で発生した事件の真相に、加賀恭一郎が挑む。 (Amazonより)



ミステリー小説としてはすべて回収しきれていない気もしましたが,何となくの雰囲気で押し切った…かな。
今回も加賀刑事の丁寧なお仕事が光っていました。


【こちらの記事も♪】
苗坊の徒然日記
新・たこの感想文


            


東野さんの作品群には,
我が子の犯罪を隠蔽しようとする親がちらほら登場します。

まぁ,そうでなくてはドラマも始まりゃしないんだけど。

我が子の罪をなかったことにする・他人(や環境)のせいにする。
何か事が起きたとき,そんな道を選択する親って
もしかしたら多いのかもしれません。
実際に,「人の振り見て我が振り直せ」を肝に銘じたこと,
何度もありますし。
(いや,推理小説になるほどの犯罪行為ではないのだけれど。
…って,当たり前か^^)

だからこそ。

せめて小説の中では,
ときどきでいいから,
親が親としてきちんと機能している姿を目の当たりにしたいと感じます。

そういう意味では,この作品,珍しく(?)まともなお父さんが登場します。

それが小気味よかったです。

お父さんの思いが息子に伝わったラストもまた,
苦いものを抱えながらも未来を感じさせるラストで,
私は好きでした。

『赤い指』で,とっても違和感の残った加賀父子。
こちらも,加賀さんにバシッと言ってくれる人(金森さん。加賀父を最期に看取った看護師さん)が登場して,
「そうそう!私もそれを言いたかったのよ!」とスッキリしました。


お父さんの最期に,これでよかったのだと納得している加賀さん。
なのに今さら「どうなん?」と問うことは,
ちょっとね,実際にはなかなかできることじゃないと思います。
過去は変えられないし。
埋め合わせるというか、取り戻すというか,やり直すというか,
そんな未来も存在しないし。
残された遺族である加賀さんに対してこの言葉は,
残酷であったようにも思います。
だけど,そこをあえて正面から突いた金森さん。
言ったほうもかなりの覚悟と勇気が必要だったんじゃなかろうかと感じました。
多分,深い愛情も。

これから先,加賀さんも一回り大きくなるだろうなと感じさせます。
このシリーズ,楽しみです。

「別れた奥様……加賀さんのお母様は、たった一人でお亡くなりになられた。一人息子の顔を見ることもなく。だから自分が死ぬ時も、そばにいなくていい――お父様はそうおっしゃったとか」
「その通りです」加賀は頷いた。「男と男の約束です」
金森登紀子は冷笑ともいえるものを唇に浮かべた。「くだらない」
「何ですって?」加賀の声が低くなった。
「元気な頃に交わした約束など、何の意味もないといってるんです。加賀さん、あなたは人の死と向き合ったことがありますか」
「何度もありますよ。数えきれないほどにね。何しろ、それが仕事ですから」
金森登紀子はゆっくりかぶりを振った。
「あなたが見てきたのは死体であって人間ではありません。私は、死んでいく人たちを見てきました。何度も。死を間近に迎えた時、人間は本当の心を取り戻します。プライドや意地といったものを捨て、自分の最後の願いと向き合うんです。彼等が発するメッセージを受け止めるのは生きている者の義務です」

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*Comment  Thank you*
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  ◆◆

こんにちは^^
加賀シリーズは皆さん加賀刑事を一目置いているのですが、金森さんが加賀刑事にズバズバと物言いする姿は小気味良かったです^^
いつもはここまで患者の家族に深入りしないのに何故かこの親子に関しては気になる・・・というのは何か看護師のカンがあったのでしょうか^^;
少ししか登場しないのですが素敵な方でしたね。

確かに東野作品って子どもを庇う親がよく登場しますね。しかも、間違った庇い方をする親。
それが今回も間違った方向へ行き、それが事件へと繋がってしまうのですが、亡くなられてしまったけど、本当に素敵な方でしたね。
とても悲しくて切なかったですが、それでも息子さんが遺志を継いでくれていると思うので未来は少し明るいと思いました。
by: 苗坊 * 2011/10/04 11:15 * URL [ *編集] * page top↑
  ◆◆

苗坊さん,こんばんはっ♪

速攻コメントありがと~\(^o^)/\(^o^)/\(^o^)/

> 加賀シリーズは皆さん加賀刑事を一目置いているのですが、金森さんが加賀刑事にズバズバと物言いする姿は小気味良かったです^^

うんうん♪
加賀刑事は,決して完璧なヒトではないと思う(*^_^*)

> いつもはここまで患者の家族に深入りしないのに何故かこの親子に関しては気になる・・・というのは何か看護師のカンがあったのでしょうか^^;

まぁ,だれかが言ってあげてほしいと思うけど,看護師さんの立場からすると,
ここまで言うって,なかなか難しいことだと思う。
その辺の妙な無理やり感は,やっぱり残っていましたね~(^^;)

> 確かに東野作品って子どもを庇う親がよく登場しますね。しかも、間違った庇い方をする親。

選択を間違えてしまう親って結構多いのかなと思うので,
ミステリーに登場するのもしょうがないというか,ありだよなぁと思うのだけど,
東野さんの場合,多すぎる気がしてv-8
なのでこのお父さん,ちょっとうれしかったです。

> 息子さんが遺志を継いでくれていると思うので未来は少し明るいと思いました。

息子が自分のやっちまったことに正面から向き合おうとする。
やっぱりね,未来はそこから始まるんだよねと思いました。
by: そら * 2011/10/04 20:18 * URL [ *編集] * page top↑
  ◆東野さんといえども◆

良作を生み続けるのは大変よね。

私の方は最近も江戸ブームは続いています。
但し読まないであっちに持っていくのが
増えつつある。でも来週観にいく舞台の
原作なので今日から山本周五郎の
【ちいさこべ】を読む予定です。
by: 一陽 * 2011/10/08 12:20 * URL [ *編集] * page top↑
  ◆◆

一陽ちゃん♪

東野さん…この後,もう一冊読んだんだけど,
もう読むのや~めた♪と思いました(^^;)

ホント。いい作品は多いんだけどね~。

> 私の方は最近も江戸ブームは続いています。

時代ものは,すっぽりその世界にはまるとおもしろいよね~♪

> 今日から山本周五郎の
> 【ちいさこべ】を読む予定です。

山本周五郎さん,人気で,しかも多作だよね~。
何から手をつけたらよいのやら…って感じです。
オススメあったら教えてね(^o^)/

by: そら * 2011/10/10 22:28 * URL [ *編集] * page top↑
  ◆◆

そらさん、こんにちは(^^)

やっとやっと借りられて、『麒麟の翼』読み終えました。

確かに、ちょっと無理が有る気もしますが、
(真犯人が葬式に来ていてしゃあしゃあとしていたところとか、
そのくせラスト見苦しく取り乱すところとか・・・)

でも、好きな作品です。
みなさんの仰るとおり、
お父さんがとてもとても良いですよね。
ジーンときました。

ガリレオは、もういいや~
これからは、加賀恭一郎シリーズを読もう♪と思いました。
by: nao * 2012/02/04 16:04 * URL [ *編集] * page top↑
  ◆naoさん♪◆

こんにちはっ♪

この作品,映画が公開中ですね~。
来年あたりにはテレビ放映されるかな…とか思って,
行ってないけどv-8

> お父さんがとてもとても良いですよね。
> ジーンときました。

ん。このお父さん,いいよね~。
私もこういう勇気を持ちたいと思いました(*^_^*)

> ガリレオは、もういいや~
> これからは、加賀恭一郎シリーズを読もう♪と思いました。

あはは!
加賀さん人気ですね~\(^o^)/
確かに人間的に成長する「のり代」みたいなものを感じます。
東野さん,もう読むのやめようかなと思っていたけど,
ガリレオシリーズを読んだ私。
やっぱり読むなら,私も加賀さんかな(*^_^*)


by: そら * 2012/02/05 17:50 * URL [ *編集] * page top↑
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