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「龍の契り」服部真澄
2006 / 10 / 10 ( Tue ) 09:02:12
読むのに時間がかかった作品。
なのに読み終わったら、まずまずおもしろかったんじゃないかな、と思えるから不思議。

★★★☆☆

読むのに時間がかかったのは、ひとえに私の単純な頭のせいである…と思います。
場面転換が早いわ、登場人物は多いわ…で、あちこちで軽く混乱。
この、「軽く」というところがミソで、すごく混乱して、何が何だか分からなくなってしまっていたら、きっと放り出していたと思うのですが、多少なりとも理解はできるので、先が気になる。
そんなこんなで、やっとこさっとこ引っ張っていってもらったのでした。

スパイものですからね、こっちの策略、あっちの思惑、あっちで乱れ、こっちで絡み、というダイナミズムが醍醐味であるのでしょう。
その点で、この作品はよく描けているのだろうと思います。(断定できない私^^;)

途中、ダナ、危うし!の場面があったり、
アディールの女優魂炸裂の脱出劇があったり、
パスワードを盗み出す、なるほどの手口があったり、
追っ手の迫る緊迫場面があったり、
1つ1つの場面がときどきおもしろかったことも、
読む気を削がれなかった理由の1つであると思います。
(ときどき…というところもまたミソで、ときどきだから、一気読みにはつながらないということもあったかも)

沢木の同期であり、最大のライバルが「あの方」という設定も、なかなかおもしろかったです。(登場シーンがあるのかなぁと少し期待してたので、ネタ程度で終わったことがちょっと残念。)

ラオの妖しい雰囲気も魅力的でした。

だけど、何と言ってもチャーリーにびっくり。
ここまでスコーンと落とされると、逆に気持ちのよいものです。
見抜いた沢木も、切れ者という設定の割には人がいいというか、何だか抜けたところがあるというか、坊ちゃんタイプのようなイメージを持っていたのですが、結構やるじゃん!と見直しました。

沢木と西条の考え方、ダナとアディールの雰囲気など、ちょっとかぶるところがあって、人物の深みという点で軽さを感じる。
内面描写や人物背景がほとんどなく、会話によってそれぞれの信義やよって立つところが描かれているせいか、伝わる思いに重さを感じない。
など、「大きく心を揺さぶられる」ところまではいかなかった作品ですが、これはこれで、エンターテイメントとしてあり、なのかなあとも思います。
デビュー作でこれだけの鋭い切り口、壮大なスケール、独自のアジア観。
なかなかのものではないのかな。

次作『鷲の驕り』。
チラッと見たら、私がとても欲しかった人物紹介表も載ってます。これは少し楽かも\(^o^)/
楽しみです。
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  ◆◆

「龍の契り」読破、お疲れさまでした。

>場面転換が早いわ、登場人物は多いわ…

スパイもの・サスペンスものらしく場面転換が早かったですが、そこに軽みもあったりしてちょっと不思議な味わいの作品でした。
個人的には、もうちょっとシリアスでも良かったかなという気もしましたが。

>だけど、何と言ってもチャーリーにびっくり。
>ここまでスコーンと落とされると、逆に気持ちのよいものです。

これは私も見事に騙されて痛快でした。
これだけでもポイントは高いです。

私も『鷲の驕り』を楽しみにしています。


by: ひろ009 * 2006/10/10 21:40 * URL [ *編集] * page top↑
  ◆◆

ひろさん、こんにちはっ♪
>個人的には、もうちょっとシリアスでも良かったかなという気もしましたが
私も、同じスパイ物だったら、『リヴィエラ…』みたいな哀切感漂うもののほうが好きかもv-8
ま、この軽さがラクでいいのかもしれないけどね♪

『鷲の驕り』…今度はアメリカものなのかな。記事にも書いたけど、『龍…』を読んでいる最中に私が欲しくてたまらなかった人物表がついていたので、ちょっと安心しています。
by: そら * 2006/10/11 15:00 * URL [ *編集] * page top↑
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龍の契り(服部真澄)
龍の契り(新潮文庫)★★★★☆’:85点 服部真澄さんの作品は、以前「エル・ドラド」を読んでいたく感銘を受けたのだが、この作品も非常に面白く読んだ。 1997年のイギリスから中国への香港返還に関する ひろの東本西走!?【2006/10/10 21:04】
龍の契り / 著者:服部真澄
この本は非常に面白かった。ついつい読み進めてしまいました。 寝不足になる小説です。 香港返還にまつわる中国、イギリス、アメリカそして日本の外交の思惑が交差する臨場感あふれるサスペンス巨編です。 特に中国と関わる仕事をしていることも大きく影響していると思うので 中国視察ツアー【2008/07/15 21:21】
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