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「犯人に告ぐ」雫井脩介
2006 / 11 / 28 ( Tue ) 13:43:44
すごくおもしろかったです。
ついつい一気読みの作品でした。

★★★★☆

児童連続殺人事件の捜査が行き詰まりを見せ始めた頃、
警察は新たな捜査を開始した。
「劇場型犯罪」には「劇場型捜査」を。
テレビを使い、犯人に直接呼びかけ、犯人を燻し出すという作戦の白羽の矢が立ったのは、巻島警視。
6年前、記者会見でプッツンした、あの警視が戻ってくる。



「劇場型捜査」という発想が大胆です。
この設定が、作品に緊張感を生んでいます。
けれどもこの作品、設定がよいだけではなく、
やはり巻島の存在感が光っていたと思います。

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巻島。。。。巻島を大きく変えた誘拐事件が重たいです。
このときの巻島は、いわゆる処世術を身につけた、そして仕事は仕事とどこか一線を画していた人物として描かれています。
彼の、そのときの記者会見も、だからあんなになってしまったのだろうと思います。
まぁ、親として分からないではありません。
けれどもそれは、言ってはならない言葉でしょうと思います。
事件は事件として、その関係者を人として理解しようという姿勢に乏しかった巻島が、一番醜い形でさらけ出されてしまったように思えます。
それを言わされてしまった記者会見のヒステリックで独善的な雰囲気も、また気分が悪くなります。
でも、日々こういう記者会見の積み重ねでニュースが生まれているのよね。
ニュースを受け取る側の私は、ニュースのニュアンスに踊らされてはいけないのよねと思うのでした。
後に津田長の、「いくら自分がまずいことをしでかしたからって、この人でなし、地獄へ堕ちろ、なんて方々から罵声を浴びせかけられると、謝る気持ちがあったとしても荒み切るしかないんですかな」という言葉、これ、津田長は犯罪者のことを言っていたのですけれど、巻島のことを言っているのかと思いました。

遺族訪問の場面。
やはり事実として認識しているだけでは中途半端でしかなく、こんなふうに心の奥底にその事実を染み渡らせる時間を持つことによって、それが実感へと昇華し、初めて意味を持つのだ
これを巻島が思うのかぁと、何かしみじみ思います。
この言葉、心に染み入ります。

「劇場型捜査」が始まってから、気になりだしたのが植草でした。
こいつ、アホだ。。。
偏差値は高いのかもしれないけど、お子さまですね。
まぁ、結末はこうでなくっちゃの結末で、それなりに溜飲下がる思いでしたけど。
ここでも津田長、いいこと言ってます。
「叩き過ぎちゃあ、いかんのです」「叩けばだれでも痛いんですよ…。」「痛そうじゃないから痛くないんだろうと思ったら大間違いだ…それは単にその人が我慢してるだけですからな」
津田長、味のある人です。
巻島が津田長と出会えたことは、何よりの幸せだったのではないかなと思います。
ちょっと、『踊る大捜査線』の和久さんを思い出しました。

事件収束に向かっているラスト近くなってから、またハラハラドキドキします。
もうこんなにページ数少ないのに、ど~するのよ、雫井さん。
そんな感じ。
巻島にやられました。
こんなに素直に感情を表現した巻島をこれまで見たことなかっただけに、一瞬虚をつかれます。
今までの巻島の心中を察するにあまりある涙。そして真摯な言葉。
心揺さぶられるものがありました。

この作品、Amazonのカスタマーレビューなんかを見てみると、ラストがあっけないという意見が多いみたいですね。
私は十分おもしろかったけどなぁ。
雪崩のような事件解決までの数日間は、
ここに至るまでの巻島の作戦の全容を見せられる思いでした。
テレビでの巻島の発言は、すべて事件解決のための布石だったのねと感心しきり。
まぁ、そうだろうとは思っていたけど、具体的につながっていくところが、なるほどね~だったのでした。
ヒットマン(勝手に命名)の活躍(?)が、妙におかしかったです。
どうもチョロチョロしてると思ったらなるほどね~と、こちらも妙に納得したのでした。

雫井脩介さん、今まで『火の粉』しか読んだことなかったのですが、
あれもおもしろかったことだし、もう少し読んでみたい作家さんです。
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  ◆◆

どうもー

ラストについてですけどー
冒頭で回想気味に
ああなりそうな風に書いてあったような。。
気のせいかな?ま、いいや(笑)
そうだと思ってたんで、納得しましたねー

雫井さん他のもなかなかイイっすよー
オレは新刊待ちです!
by: じゅん * 2006/12/01 17:53 * URL [ *編集] * page top↑
  ◆◆

こんばんは。

コメントが遅くなって失礼しました。
リンク・トラバ・コメントありがとう!

そらさんの感想で色んなことを思い出しました。
津田長、良いこと言ってましたね。
和久さんか、なるほど!
”お子ちゃま”植草がひっかかった罠は痛快でした。

私ももう少し読んでみたい作家さんです。
by: ひろ009 * 2006/12/01 22:54 * URL [ *編集] * page top↑
  ◆◆

じゅんさん、ど~も♪
え~っ!そうなの??
じゅんさんのコメント、もっと早く見ればよかった(>_<)
さっき、この本図書館に返しちゃったよ。。。
そうだったのかぁ。気になるなぁ。

次の雫井さんは、『虚貌』を借りてきました♪
by: そら * 2006/12/02 15:39 * URL [ *編集] * page top↑
  ◆◆

ひろさん、こんにちはっ♪
>”お子ちゃま”植草がひっかかった罠は痛快でした。
ねっ♪ホント、ざまあみろ!でした\(^o^)/
>私ももう少し読んでみたい作家さんです
私は今、三浦しをんさんがと~っても気になってます(*^_^*)
by: そら * 2006/12/02 15:42 * URL [ *編集] * page top↑
  ◆面白かった!◆

 津田長はいい味出してましたね。映画の配役が笹野高史ってのもピッタリな気がします。

 植草はアホでやなヤツだけど、物語の引き立て役という意味では名脇役だったと思います。

 あれっ、ところでTBとんでません?
by: higeru * 2007/09/29 22:17 * URL [ *編集] * page top↑
  ◆◆

higeruさん、おはよっ♪

>映画の配役が笹野高史ってのもピッタリな気がします。

笠野高史ってどんな人だったっけ?と思いましたが、
あぁ、あの味のある役者さんね!
うん、ピッタリだと思います\(^o^)/

TB迷子になってるみたいです。
せっかくとばしてくれたのに、ごめんね。
by: そら * 2007/10/01 07:43 * URL [ *編集] * page top↑
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