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「永遠の出口」森絵都
2005 / 07 / 14 ( Thu ) 13:07:49
「永遠」という言葉に弱かった小学生、岸本紀子。
見届けることのできなかったものを嘆いていたこどもの頃。
そして、この世が見届けることのできないものに溢れていることに気づき始めた思春期の頃。
「永遠に~できない」ものの多さに気がついて、いろんなものをあきらめた末にたどり着く「大人の入口」あるいは「永遠の出口」。
岸本紀子の小学4年生から高校卒業までの心の記録。

★★☆☆☆

この作品、主人公のリリカルな感性に、懐かしく自分をオーバーラップさせてなんぼのものだと思うのですが。。。
私、それに失敗しました。

もしこの主人公に少しでも共感できたら、この作品は本当に宝石箱のように輝いて見えたと思うのです。
女の子の思春期の揺れを丁寧に、真正面から、そして淡々と描いていると思います。

何でピタッとこないのかな~。残念だわ。

この作品の主人公、岸本紀子が私よりもうちょっと若い世代だからかな。

う~ん、時代が10年ずれているからというよりも、この子の感受性が私のそれとどこか違う。。ような気がする。。。
どこがどうと表現するのは難しいけれど。

例えば小学6年生の紀子ちゃんは、別れを「何の混じりけもないさびしさだけに砕けて散りそうだった」と感じていたけど、私はそういう強い感覚は、もっと大人になってやっと持てた気がします。

ジブリの「千と千尋の神隠し」という映画があります。
ラストで千尋と川の神様ハクは、「じゃ、またね」「また会おうね」と言ってサラッと別れます。
彼女たちはこの別れの瞬間が、永遠の別れの瞬間であることがピンときていないのです。
分かってるけど分かってないみたいな。
昨日に続く今日みたいに、今日に続く明日を感じているのです。
私、このシーンで涙が止まりませんでした。子供の別れってこうだよな~と思うと切なくて。

ま、1つ挙げればそんなずれ。

でもすごく分かると思ったのが、デートのときにはトイレを探すというエピソード。
デート中にトイレに行きたいという一言が言えないなんて今では信じられないけれど、そんなこともあったな~。
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*Comment  Thank you*
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  ◆◆

なんだかとっても良い勉強になりました。
「もしこの主人公に少しでも共感できたら、
この作品は本当に宝石箱のように輝いて見えたと思うのです。」
というこの表現―。

私は、苦手な作品はバッサリと切り落とすような書き方をして来て
レビューっていうのはそれで良いと思っていたのですが
違いますね。
その作品の良さを感じ取る事ができない自分を
きちんと精査する必要もあると知りました。

関係ないけど、芥川賞・直木賞の選考委員会が始まっていますね。
何が取るかな?
by: 眠り猫 * 2005/07/14 17:56 * URL [ *編集] * page top↑
  ◆◆

☆眠り猫さん おはようございます♪

過分のお褒めのお言葉、ありがとうございます。(///ω///)テレテレ

だけど私、そんな立派なもんじゃなく、ただ、おいしそうな料理がおいしいって思えなかったとき、すっごく残念な気分になる、食いしん坊のよくばりなんだと思います(*^_^*)

何だかんだ結構いろいろ文句言ってるしね(^^;)

お互い、楽しくやりましょ♪

芥川賞も直木賞も、候補の段階から読んだことない人がずら~っと並んでしまって、
まだまだ知らない作家さんがたくさんいるんだな~と、ズレたことを思ってました。(^^;)

これから「とくダネ」で芥川賞受賞者の中村文則さんが特集されるんですって。
どんな人なのか、見てみようかな。
by: そら * 2005/07/15 08:22 * URL [ *編集] * page top↑
  ◆意外と気に入ったのですが・・・◆

こんにちは。
唐突にTBさせて頂きました。

いやあ、そらさん、シビアな採点ですね。
星の使い方からすると40点ですか?

私はその倍の点数をつけてしまった。
でも、高く評価しているのはこの作品の本質とはちょっと外れた部分なんですよね。

同じ作品でも人によって色んなとらえ方があること(当たり前ですけど)が分かって面白いです。次はどの作品の感想を読ませてもらおうかな?v-269
by: ひろ009 * 2005/09/28 23:25 * URL [ *編集] * page top↑
  ◆◆

ひろさん、おはよっ♪

唐突でも何でも、TBしてやってください。
とってもうれしいですv-290

>意外と気に入ったのですが・・・

うん、そういう人、多いだろうな~と十分納得できる作品でしたね。
何というか、みずみずしい感じがしました。
なのに私は。。。。v-356

「きっといいんだろうな」と思っても、
「うんうん、その感じ、分かるよ♪」とコツンとこなかったので、
もどかしい作品でもありました。

さて、ひろさんの「いいよ~」という絶賛の感想を見てこよっ♪v-369
今思ったんだけど、この作品の主人公が男の子だったら、もっと違った感想になったかもしれない。
どうせピタッと分かるわけないんだから、ふ~ん、そういうこと考えるんだ~なんて、純粋に楽しめたかもしれません。
by: そら * 2005/09/29 08:12 * URL [ *編集] * page top↑
  ◆◆

はじめまして。
おかげさまで、履歴による訪問者が重複を除き120名を越えました。
来ていただいた方の中から、
訪問のお礼がしたい(遅いレスですいません)、
ほかの訪問者に教えたい(コメントにURL記入で可能です)、
仲良くしてもらえたらうれしい
と思ったサイトを選び、
お役に立ちそうな本などの情報を盛り込んで
トラックバックしました。
あなたは44番目の訪問者です。
レスをいただけると幸いです。お気軽にどうぞ。

幅広いジャンルの作家を網羅していて、
どの人の作品を選ぼうか多いに迷いましたが、
森絵都にしてみました。
外国人作家がひとりだけなのも、
海外小説に弱いわたしと同じみたいで、
勝手に親近感を持ってしまいました(笑)。
日記と読書感想がフランクに語られていて、
ああ、こういうスタンスも良いんだと思いました。
by: ほんにきく * 2005/12/02 16:28 * URL [ *編集] * page top↑
  ◆◆

ほんにきくさん(でいいのかな?)おはようございます♪
私、あなたのコメントを見落としてしまうところでしたv-356
せっかく書いていただいていたのに、アブナイアブナイ。。
お返事が遅くなってごめんなさいね。

>外国人作家がひとりだけなのも、海外小説に弱いわたしと同じ
あははv-291バレました?実はそうなんです。名前がね、なかなか覚えられなくて、まずそこが第一関門だったりします。
最近も海外小説のおもしろい本を紹介していただいて、買ってみたのですが、いまだに手をつけていませんv-356
読む気はあるんだけどな~v-8

また、気軽に遊びに来てくださいね。
私も伺います。
いろいろお話ししましょ♪
by: そら * 2005/12/05 09:47 * URL [ *編集] * page top↑
  ◆◆

こんにちは、ほんにきくです。
コメント&TBありがとうございました。
こうして仲良くしていただけそうな人が
増えると嬉しいものですね。
この、訪問お礼TBは7月ごろに企画、
実施が11月になってしまったため、
選んだ本や話題が古くなってしまいました。
ので、見落とさずにいてくださって
嬉しいです。
実用書以外に小説も始めました。
わたしも返事が遅れがちですが、
これからもよろしくお願いします。ぺこり。
(あぁ、やっぱりカタい文章、しくしく)。
by: ほんにきく * 2005/12/05 18:10 * URL [ *編集] * page top↑
  ◆◆

ほんにきくさん、こんにちは♪
おぉ~、お返事、ありがとうございます♪
うれしいわv-315

>実用書以外に小説も始めました。
それは楽しみ。
また、遊びに行きますね~v-290

by: そら * 2005/12/05 18:22 * URL [ *編集] * page top↑
  ◆◆

そーですよね~
共感できなかったら、オシマイなとこありますよね(笑)
まあ、オレは男っすからちょっと難しかったです。

でも、イイ話だなーってのは伝わってきたので、
森さん他のも読んでみようかと思ってます!!
by: じゅん * 2006/05/26 20:19 * URL [ *編集] * page top↑
  ◆◆

じゅんさん、おはよっ♪
なんか、共感できなくてもいい話っぽいと思う…というのもなかなかスゴイことなのではないか…という気がしてきた(笑)
by: そら * 2006/05/27 08:30 * URL [ *編集] * page top↑
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