FC2ブログ
「禁じられた楽園」恩田陸
2008 / 01 / 24 ( Thu ) 23:21:12
本を閉じて、最初にオセロゲームの盤が目に浮かびました。
全面黒石が占めていて、右下の角だけ空いている状態。
右下角に白石を置いたら、パタパタパタと盤上すべて白になっちゃった。
…まぁ、ゲームとしてはあり得ないけど、読み終わったとき、そんなイメージが湧いてきました。(分かりにくくてすみません)


★★★☆☆

平口捷は、若き天才美術家の烏山恭一から招待され、熊野の山奥に作られた巨大な野外美術館を訪れた。そこは、むせかえるような自然と奇妙な芸術作品、そして、得体の知れない「恐怖」に満ちていた。現代の語り部が送る、幻想ホラー超大作。(文庫裏表紙より)








この作品、確かにホラーです。
スプラッタではないけれど、グロテスクともいえるホラー。
「グロテスクなホラー」は、視覚に訴えるものが大きく、そこがしっかり描写されていないと、
中途半端な怖くないホラーになってしまうのですが。
この作品、すばらしく脳内映像を刺激してくれます。
ぞくぞくっとします。

鬱蒼とした山や、飛び交うカラス、子供の手首、白い雪に埋もれているモノ。

夏の光の粒。何かの気配が漂う、圧倒的な緑の森。

腸内のような迷路、パッチワークのような色彩の丘、見えない橋。そして異形の楠。

すべてがくっきりと頭の中に再生され、映画的な美しさの中で、作中の邪悪な存在が禍々しく感じ取れます。

捷と律子ではないけれど、怖いものみたさでページを繰る手が止まりません。

ラスト。
…週刊誌の連載ものを大幅加筆した割には、チャチャッとまとめました感が。。。

もし、響一に「強い」と言わしめた、熊のぬいぐるみのような和繁が、響一や響一の背後にいる「何者か」に対峙していたら。
もっと違ったラストになっただろうなぁ。
う~ん。
このラスト。悪くはないけど、脇役が突然主人公になった感じやその主張が、何だか唐突なのでした。
うん、悪くはない…と頭では思うんだけどね
スポンサーサイト



テーマ:読んだ本。 - ジャンル:本・雑誌

恩田陸 TB:1 CM:2 admin page top↑
<<今週の図書館本♪ * HOME * 「珍妃の井戸」浅田次郎>>
コメントの投稿 














管理者にだけ表示を許可する

 

*Comment  Thank you*
comment
  ◆◆

お久しぶりです!

久しぶりに開いて、思わずプチプチで遊んでしまいました。

「禁じられた楽園」のラスト、はぁ?という印象でした。
こういうグロテスク系は好きではなくて、でもものすごくひきつけられて読んだのですが、ぐいぐい引っ張っておいてこんなオチか・・・・・と、唖然とした記憶があります。
恩田さんの小説は「徐々に盛り上がる」のではなく、
「所々盛り上がる」パターンが多いので、慣れていますけれどねー

寒さ厳しい折、お体おだいじになさって下さいね!
また隙を見て遊びに来ます!!
by: nao * 2008/01/27 11:21 * URL [ *編集] * page top↑
  ◆◆

naoさん!お久しぶり~\(^o^)/
コメント、ありがと~♪

プチプチ、遊んでくれたの?
よかったよかった。テンプレートをかえた甲斐があったわ~。

>「禁じられた楽園」のラスト、はぁ?という印象でした。

うんうん、分かる!
唐突だったもんね~。
無理にオチをつけようなんて、恩田さんが考えちゃいけない気がする(*^_^*)

>恩田さんの小説は「徐々に盛り上がる」のではなく、
「所々盛り上がる」パターンが多い

あはは!確かに。
そのパターンでとっても覚えているのは、「七番目の小夜子」の文化祭シーンだわ。
この作品だと、迷路と砂丘かな。
このパターン、結構中毒になるのかもv-8

>寒さ厳しい折、お体おだいじになさって下さいね!

naoさん、お心遣いありがと~。
naoさんこそ、風邪なんて引いていられないからね。
ご自愛くださいな。
何やかんやと睡眠不足になりがちなんだから、ちゃんとお昼寝するのよん♪

>また隙を見て遊びに来ます!!

ありがとね~。naoさんのお席はいつもちゃ~んとあるからね。
いつでもふらっと遊びに来てねっ☆
by: そら * 2008/01/28 10:15 * URL [ *編集] * page top↑
trackback
trackback URL
http://xxxsoraxxx.blog11.fc2.com/tb.php/655-007b0994
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)
恩田陸「禁じられた楽園」
恩田陸著 「禁じられた楽園」を読む。 このフレーズにシビれた。  さあおいで。仕方のない子ね。でも、あなたを責めはしない。無償の愛に気付かなかった、知らなかったのだから。自分一人でいきていけると、強がっていただけなのだから。 [巷の評判] 「鳩居堂」では, ご本といえばblog【2010/04/06 22:35】
* HOME *