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「狂血」 五条瑛
2008 / 09 / 28 ( Sun ) 16:31:09
待ってました!『革命シリーズ』第7弾!
読み終わったら,すぐに次を読みたくなります。
あー,第8弾が出るのが待ち遠しい。

★★★★☆

革命小説シリーズ第7弾。不法滞在外国人を厳しく取り締まろうとする新法案は、その裏に国家を揺るがす程の重大な秘密が隠されているようだ。 日本人とも多国籍とも違う、全く新しい血を持つ時代の申し子たちが、古い呪縛を壊し新しい世界を支配していくのだろうか。(Amazonより)



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新・たこの感想文



            

前作『純棘』から早1年。
絶対中身を忘れてると思い,一応前作も一緒に借りてみたのですが,
大丈夫,『純棘』を読まずに済みました。
結構思い出せるものなのね~。
あちこちに今までのあらすじをさりげなく書いてくれてる五條さんに感謝。

今回,新たな登場人物・倉木櫂を迎えて(?)物語は加速します。

では,備忘録代わりにあらすじ,行きます!

倉木櫂と亮司の運命的な出会い。
櫂は亮司が尊敬してやまないムトウの息子だった。
櫂は薬を飲み忘れると,自制心がぶっ飛ぶ。
「俺の頭,おかしいんだ。…俺の身体の中には,父親と同じ狂った血が流れてる」

そこを釜崎に見込まれ(?),根岸会系列の九星館で面倒を見てもらうことになる。
釜崎の出した条件は,頼んだ人を殺すこと。見返りは,絵の勉強をさせてやること。
亮司に絵を勧められていた櫂は,殺人のたびに「赤い季節」を目の前に見,
それを絵に描くのだった。

「あいつは何かを生み出すために生まれたのではなく,破壊するために生まれた人間だ。あついの身体の中にたぎっている狂った血…それが新しい血をほしがるんだろうな」
「俺はあいつを見ていると,ふと思うんだ。いつかこの国の若い連中は,みんなあんなふうになっちまうんじゃないかって。櫂が特別なわけじゃなくて,もしかしたら,あれが普通なのかもしれない。みんながみんな狂ってしまえば,誰もそれが異常だとは考えないだろう?いつの間にか,この国はそうなりつつあるのかもな」
釜崎の言葉です。
…なんか,ちょっと思い浮かぶ顔もあったりして。。。コワイぞ。

櫂。。。またまたつながっちゃうわけね(^^;)
この子がこれから先のキーマンになるのかなぁ。

「性格破綻者は死ぬしかないのか」という最近の私の中でのテーマに,
一石を投じてほしいものです。

若き外科医本田純二。この人も新たな登場人物です。
蘇の医院で働いているところからすると,何かしらいわくありげなお方です。
と思っていたら,要するに多国籍の女性にだまされ,自殺に追い込まれた姉ちゃんがいて,
羅道会のやくざさんがたまたま入院したときに,復讐心からわざと医療ミスをしたと。
その人が組織の末端だったということも,分かっていたけどと。

「彼らは末端で,必死に生きているだけなんだって,分かってきたんだ。本当の悪党は自分の手は汚さない。どこかでラクをして,彼らから搾取している連中がいる。真の悪党はそいつらで,彼らもまた被害者だ」

そしてドゥルダとの恋。
ドゥルダ,本気です。
初めて恋に落ちたドゥルダ。
キャー♪(意味不明^^)

しかし。。。
本田医師は,ドゥルダが手を染めていること(ファービーを売っている)を知ると,彼はドゥルダのもとを去ろうとします。
そして・・・。
蘇の預言どおり,彼らは幸せにはなれないのでした。
本田さん退場。
ふ~みゅ。

どーでもいいけど,本田医師。
なんか記者会見でそばを食べさせられそうになった本田医師とかぶっちゃって。。。。
とほほだったのです。

「この国は,重い病にかかっている裕福な老人のようだ」(パイトゥーン)

パイトゥーンとサーシャの会談シーン。
パイトゥーンの話から,一国王の人気に支えられているタイの危なっかしい現実が垣間見えます。

リャンに溺れ,機密を漏らしていた桑田惣一。
今回で姿を消します。
良心の呵責に耐えかねていて,使いものにならなくなったと判断されてのことでした。
少しの憐憫の情も見せないリャン。
だけどリャンは,亮司に対しては特別の思いがあります。
「生きろ」と言ってくれた人だものね。
リャンは亮司を守ってあげたいと願っているのでした。
そんなリャンにも友達ができました。
林伸江。宇都宮公司の社員です。つまり中国系ね。
伸江は大連出身。
伸江にも,また守ってあげたい人がいます。
小さいときに日本人に買い取られた(?)妹。
今はお金持ちの夫人になっています。
この人が波口賀代子なわけね。

はい!またつながりました(笑)

あっちこっちで絡んでいる当の亮司は。
今はギャラリーの経営者として,大好きな絵に囲まれて暮らしています。
植村が亮司を訪ね,封筒を預けます。
その直後,植村は殺され,亮司は封筒をあけます。
中に入っていたのは5枚の写真と書類のコピー。
写真に写っていたのは,根岸会の会長と,昆虫のような目をしたやせた老人・蛇頭の藩,そして経済企画庁長官の妻・波口賀代子。
書類は,とある人物(だれかは明言されていない)のDNA鑑定結果でした。

藩の過去を洗い出すべく,
サーシャは大連に飛びます。
大連で藩の相棒だった葉と面会します。
藩は戦後,日中国交の正常化に向けて,水面下で動いていたらしい。
そして藩は,中国と日本を股にかけた人身売買をやっていたらしい。
ふむ。
中国の子を日本人の政治家のもとに。その結晶が波口夫人なんだね。
ふむ。

さてさてお騒がせ大川は,東出永吾という性格がいいのが唯一の長所の坊ちゃんをたぶらかし,
宇都宮百貨公司会長・鄭夫人に取り入らせます。
大川,リャンにも恨まれ,エナにも恨まれています。
リャンは,亮司を裏切った大川を許せず,
エナは,ヤスフミを植物状態に陥らせた張本人として許せませんでした。
エナに狙われていると知った大川は,ヤスフミの病院に侵入し,チューブを切ります。
おかげでエナに復讐の火がついたよ。
あ~あ。ホントお騒がせだわ。。。
鄭夫人の目は節穴ではなかった。
さっさと永吾を始末して,おまけに大川がバックにいることをつきとめ,刺客を向かわせたよ。
大川,ピーンチ!

この鄭夫人,どうも中国の子を日本人として斡旋する商売に手を出していたらしい。
藩と一緒に仕事してたってこと?
蛇頭(藩)と宇都宮公司(鄭夫人)は,同じ中国系でありながら犬猿の仲…のはずなんだけど。
この辺はまだ謎。


物語の縦糸である日本の状況はというと,不法滞在外国人の排斥運動は高まるばかり。
釜崎は,不法滞在外国人が襲ったかのように見せかけ,櫂に排斥運動に熱心だった人たちを狙撃させます。
その結果,高まる排斥運動。
キラ率いる多国籍の不良グループuk-Xにも監視の目が。
そんな中,多国籍のタックの母親がひき逃げ事故に遭います。
逃げた車は,櫂を乗せた車だったわけね。
自分たちが狙撃犯人にされちゃたまらないとばかりに,uk-Xが独自の調査を始めます。
新在留外国人関連法案が国の関心事になっています。
強行派の政治家・森本,小栗,波口は,和田剛派閥。

タックの母親ムエは,パイトゥーンに会いに行きます。
自分がひき逃げに遭い,今までの仕事(娼婦)ができなくなったことで,息子の将来を案じてのことでした。
パイトゥーンが会っていた3人の日本人のことを匂わせて,息子の今後を頼みます。
パイトゥーン,だれと会っていたんだ?
ムエ,やばいっしょ。

森本,小栗,波口と,酒井,松任らは,テレビ公開番組で,「新在留外国人関連法案」について討論会を行います。
そこに出席したのが下北沢教会の南原神父。
立石がセットした模様。

「この国はもう,音を立てて壊れ始めているんですよ。その理由は,不法滞在外国人にあるのではありません。…この法案を提出することで,都合が悪い何かから国民の目をそらそうとしている人間がいるのかもしれません。あるいは,何かから逃げようとしているのかも」
あらら,神父さん,言っちゃいました。
強行派に狙われるとばかりに,あわてて匿うuk-Xのメンバー達。
神父さん,何知っているようです。

森本狙撃。
巻き添えで,エナ重症。大川と見誤って,1人殺害。

現場に居合わせたリャンが見た光景は,かなり不思議な光景です。

「若い男女たちは,やけに穏やかな表情で,少しも恐怖を感じていないように見える。」

ファービー…だよね。
不気味だ。。。

一連の事件を追っていたuk-Xは,表向きの処置として,警察に証拠を渡すことにしました。
裏向きの処置は。。。
櫂を自らの手で捕まえて,日本人が日本人を襲撃したことを証明させる…というんだけど。

大川と亮司が邂逅します。

親を始めとし,周囲の人間に愛され,大切にされて育った彼(亮司)は知らないのだ。凄まじい暴力によって,それまで信じていたものを粉々にされる恐怖を。
どんな立派な政治的信条も肉親,友人への愛や義理も,筆舌に尽くしがたい痛みの前では泡のように消え,ただただ,そこから逃れたいという欲求だけが己の心を支配する。
魂は粉々に砕け,プライドも忠誠心もすべて消えてなくなり,服従だけがすべてとなる。
そうやって力でねじ伏せられた人間は,もう自分の足で歩くことはできない。
恐怖によって支配されることで安心できるのだ。その屈折した心理を,口で説明することは難しく,語れば語るほど自分が惨めになるだけだ。

大川の独り言。
大川,ホントにとんでもない奴だけど,そうかぁなんて思ってしまった。

ここに,藩と和田剛の会談シーンが入ります。
藩は,中国人でありながら日本軍の将校の使い走りをしていた。
それを知った国民党関係者が藩に近づいた。
藩は,国民党に日本の情報を売り,国民党から得た阿片を日本軍に売った。
和田剛の父,和田影虎の考えていた構想を,藩の口から聞くことができます。

「あなたのお父さまは,実におもしろい人だった。日本がアジア,いや,世界一の国家でなければならないという信念を持ちつつも,日本民族だけがその繁栄を担う必要はないと考えておられた」

国家の異常なまでの愛と民族への無頓着。

これがキーワードになるのかなぁ。

和田影虎は,終戦間際にアメリカと手を組み,阿片を大量にアメリカに流した。
その受渡し場所に選ばれたのがタイであり,両者の間に立ったのはパイトゥーンだった(多分)。
和田影虎は,藩に養子縁組プロジェクトを依頼した。
それも,何十年か先の落ち着いた日本に波を起こす小石にする計画だった。

と。
いやはや,何とも壮大なお話で。。。

そして和田剛,自分が父の遺志を引き継ぐと明言したぞ。

と,場面変わって,大川くんのシーン。

大川を追っていたリャンと再会した亮司は,多国籍の気持ちは分からないと言うリャンに言います。

「確かに育った環境で,人間の性格や考え方はずいぶん変わる。政治的,経済的に厳しい環境で育った者たちから見れば,日本人は能天気で楽天家で甘ったれに見えるんだろう。でも,みんな同じ人間なんだから,その溝もきっといつかは埋まるものだって…そう思ってた。」
「溝は埋まらないと思うようになったのね」
「そうじゃないんだ。…溝は埋まるかもしれない。でも,本質の違いはどうすることもできないんじゃないだろうか?」
「あなたが見つけた,絶対的な違いは何だったの?」
「多国籍が抱えている,民族,あるいは祖国の呪縛だよ…(中略)…もしも乗り越える方法があるとしたら…。(中略)…日本人とも多国籍とも違う,新しい血の誕生,今の,そしてこれからの狂った時代の申し子たちこそが,古い呪縛をすべて破壊する,たった1つの手段なのかもしれない」
「どんなふうに変わると思う?済んだ湖のように静かで平穏な時代か,それとも,狂った血がすべてを支配する時代なのか」

なんつーか,コワイです。

そんな会話をしているときに,櫂,大爆発!
いや~,やくざに「お前は狂ってる」と言われるなんて,何とも筋金入り。

波口賀代子も始動したようで。

さぁ,日本,どーなる?(続く)

…長いあらすじだったよぉ。

今回もスピーディーで盛りだくさん。
亮司もたくさん出てきて,私は満足。
うーん,亮司。みんなに愛されてますなぁ。

櫂の今後の動きも非常に気になるところです。

革命は,新しい血だの,民族を超えた国家だの,何やら混沌状態となっていますが。
最後にどんな国家を見せてくれるのか,いやいや,想像つきませんがな。
なんか,そんなにいいもんじゃない気がしてきた。

次作は「誘魔」
ファービーが中心のお話になる模様(勝手に推測)
ますます目が離せなくなりました。


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  ◆業務連絡◆

メール送りました。見てね~^^
by: Myu * 2008/10/02 09:01 * URL [ *編集] * page top↑
  ◆◆

Myuちゃん,ありがと~\(^o^)/

お返事しました。見てね~^^
by: そら * 2008/10/02 14:06 * URL [ *編集] * page top↑
  ◆ちわっ◆

夕方、図書館からメールが来ました。やっと予約本(福袋)の順番がまわって来たらしいっす。

なのにメールの件名だけ見て「何だよっ。借りた本は昨日返しただろっ」と怒った私でした(-_-;)
一応ご報告までm(_ _)m
by: バジル * 2008/10/02 22:15 * URL [ *編集] * page top↑
  ◆◆

バジルさん,こんにちはっ♪

あはは!どんな件名だったんだろー?o(^▽^)o

予約本,次は何を読まれるのかな?
読んだら感想教えてね~(^o^)/
by: そら * 2008/10/03 12:08 * URL [ *編集] * page top↑
  ◆◆

そらさん、こんにちわ~!

いつもブログ見せていただいています。
今、「矢口敦子」の償いを読んでるので、読み終わったらコメントしようと思っていたのに、ちょっと読んだら眠ってしまって…なかなか進みません。
なんか内容がだらだらしてるからかなあ。もう斜め読みしたくなってきた(泣)
たくさん読みたい本があるけど、最近ちょっと疲れ気味なのかな。あれもこれもって、頭がぐるぐる状態です^^;
by: 一個 * 2008/10/04 21:50 * URL [ *編集] * page top↑
  ◆◆

一個さん,おはよ♪

最近,更新をおさぼりしがちなのに,
いつも来てくださってありがと~\(^o^)/
うれしいなぁ♪

『償い』ね~。
確かにスピーディーではないよね~。うん(^^;)
私も,もう一歩何かが足りない(>_<)…って印象でした。

この際,スッパリ忘れて違う本を読んでみる?o(^▽^)o
by: そら * 2008/10/06 09:27 * URL [ *編集] * page top↑
  ◆◆

革命シリーズ面白そう!

第1弾は「断鎖 Escape」?

プラチナビーンズが、難しかった私だけど、大丈夫かな?


色々検索してみたら、高村薫さんの「李欧」に似てるの?
李欧は面白かったです。

私でも読了出来るかなぁ?
by: デネブ * 2008/10/06 12:45 * URL [ *編集] * page top↑
  ◆◆

でねちゃん,こんにちはっ♪

革命シリーズ,おもしろいよ\(^o^)/

>高村薫さんの「李欧」に似てるの?

うーん。うーーーん。。。
やっぱり似てないかな(*^_^*)
あんな風情はないような。
『断鎖』はね,ちょっと青春ものみたいな感じ。

でも,高村薫さんと五條瑛さん,似てるっていう方,おいでだわね~。
2人とも女性作家さんでハードボイルド書いてるからかなぁ。
文章は,断然五條さんのほうがサラッと読めます♪

『プラチナビーズ』
そうかぁ。ダメかぁ。私はおもしろかったんだけどなぁ。
読む順番かなぁ。
『断鎖』の後で読むと,サーシャや北朝鮮の子のことなんかがよくイメージできると思うんだ。

『断鎖』,だんだん読みたくなってきた?o(^▽^)o


by: そら * 2008/10/06 14:17 * URL [ *編集] * page top↑
  ◆No title◆

こんばんは~。
物語も終盤に入って、本当、めまぐるしく動いてきましたね。
正直、人間関係がかなり複雑になってきて、粗筋を追うだけでもかなり大変でした(^^;)

『断鎖』で立ち直ったと思った亮司の周囲にも色々ときな臭いものが再び出てきましたし…どうなるのだろう? というのがどんどん強くなっています。
五條さん、続きは? と、出たばかりなのに思ってしまいます。
by: たこやき * 2008/11/09 21:11 * URL [ *編集] * page top↑
  ◆No title◆

たこやきさん,こんにちはっ♪

ホント,あらすじ書くのも大変でした(^^;)
シリーズ後半に入って,なかなか読ませてくれますね~。

>五條さん、続きは? と、出たばかりなのに思ってしまいます。

ねっ☆私も続きが読みたいです♪
by: そら * 2008/11/10 14:37 * URL [ *編集] * page top↑
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狂血/五條 瑛
不法滞在外国人を取り締まる法案を巡って、すでに小さな紛争が起きて居る中、彼らの犯行と疑わざるをえない殺人事件が次々と起り、法案成立は目の前まで来ていた。 亮司のギャラリーを覗きこんでいた少年に、絵を描くことを薦めた亮司。彼は抑えきれない衝動と自分でも理... ◆小耳書房◆【2011/12/15 02:24】
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