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「精霊の守り人」上橋菜穂子
2008 / 10 / 07 ( Tue ) 15:14:57
随分前から気になっていた作品。
とっても骨格のしっかりとした世界が広がっています。
おもしろい!

★★★★☆

老練な女用心棒バルサは、新ヨゴ皇国の二ノ妃から皇子チャグムを託される。精霊の卵を宿した息子を疎み、父帝が差し向けてくる刺客や、異界の魔物から幼いチャグムを守るため、バルサは身体を張って戦い続ける。建国神話の秘密、先住民の伝承など文化人類学者らしい緻密な世界構築が評判を呼び、数多くの受賞歴を誇るロングセラーがついに文庫化。痛快で新しい冒険シリーズが今始まる。(新潮社より)



物語展開や戦いの場面がスピーディ。
息子の朝読書にオススメしようかしらん。


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以前から,おもしろいとは聞いていたけど,手に取るのを躊躇していたのは,
この作品が「異世界もの」であったから。
聞いたことのない名前ばかりがズラズラ出てきて,とっつきにくかったんですよね。

けれども大丈夫。
ちゃんと登場人物も国の名前もすんなり入ってきたのでした。

>建国神話の秘密、先住民の伝承など文化人類学者らしい緻密な世界構築

祭祀が太古の儀式を伝えるものであったり,神話は権力者によって作られたものであったり,
どこかで聞いたことないか?の古代ロマンも,物語に厚みを持たせています。

新ヨゴ皇国の建国の歴史,星読が伝える神話,それは,勝者の残す歴史の常で,巧妙に影の部分が隠蔽されている。本来学者であったはずの星読が,国を束ね,存続させていく過程で徐々に政治に口出しし,権力逃走に巻き込まれていくところなど,「私たちの世界」そのものではないか。
さらに,歴史や言い伝えの意味する真実,行事に残された手がかりなど,作者の文化人類学的アプローチがよく生きていて,世界のなりたちや「記された歴史」というものの本質が見えてくるのも心憎い。くっきりと,私たちの棲む世界が,私たちの姿が浮き彫りになっている。(恩田陸さんの文庫解説より)



はい,おっしゃるとおりです,恩田さん。

作品を読みながら,作者の構築した世界と今,私が生きている現実世界を行ったり来たりします。

目に見える普通の世界の〈サグ〉と,ふだんは見えない別の世界の〈ナユグ〉は,同時に同じところにある。
この先住民族・ヤクーの世界観,不思議だけど魅力的。
現実世界にうまく適応できない人って,〈ナユグ〉が見えているのかもしれないよね…なんて。

この作品中,テーマの1つとして描かれていることに,
「運命はなぜ私を選んだのだろう」という命題があります。
チャグムは精霊の守り人になりたくてなったわけではない。
ただある日突然,選ばれてしまった。
なぜ。。。

自分の力ではどうしようもない出来事が見に降りかかることって,ありますよね。
そして,それによって今までの日常がガラッと姿を変えてしまうこともありますよね。
何で私が?
よりにもよって,どうしてオレがこんな目に遭わなくちゃいけないんだ。
そういうやり場のない怒り。

チャグムの怒りは,壮大な物語の中にあって,よく分かる感情で。
その怒りや切なさは,バルサの中にあったもので。

チャグムもバルサも,その中でもがきながら,「何か」をつかもうとします。
結局,なぜと問い,問いの中に逃げていも答えは出ない。
そんな思いがしてきます。

なぜ,と問うてもわからないなにかが,突然,自分をとりまく世界を変えてしまう。
それでも,その変わってしまった世界の中で,もがきながら,必死に生きていくいかないのだ。
だれしもが,自分らしい,もがき方で生き抜いていく。まったく後悔のない生き方など,
きっと,ありはしないのだ。



う~ん,そうだよなぁ。
言葉にすると,「分かったような」言葉にしかならないんだけど,
ここには重みと温かさが確かにあるなぁと思ったのでした。

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*Comment  Thank you*
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  ◆これって◆

某国営放送でアニメやってる?
何度か見たことがあるような気がする・・・

チケット取ったよ^^
明日はよろしこ v( ̄ー ̄)v

by: Myu * 2008/10/07 15:42 * URL [ *編集] * page top↑
  ◆面白そうだねぇ。◆

私は久々本屋さんでぷらぷらして俵万智さんが源氏物語の中の
和歌を取り上げたエッセイを読み始めました。面白いです。
by: 一陽 * 2008/10/07 18:09 * URL [ *編集] * page top↑
  ◆◆

Myuちゃん,おはよっ♪

もしかしたらやってたかもね~。

>チケット取ったよ^^
明日はよろしこ v( ̄ー ̄)v

お世話さま♪
よろしくね~(^o^)/
by: そら * 2008/10/08 07:13 * URL [ *編集] * page top↑
  ◆◆

一陽ちゃん,おはよっ♪

うん!おもしろいよ\(^o^)/

今,続きの『闇の守り人』を読んでます♪

>俵万智さんが源氏物語の中の和歌を取り上げたエッセイ

俵万智さんって国語の先生だったんだっけ?
おもしろそうだね~。
by: そら * 2008/10/08 07:16 * URL [ *編集] * page top↑
  ◆◆

あれ?コメント消えちゃった。検査中かな。
大したこと書いたんじゃないけれど。読んでみようかなって。
作者の名前はなんと読むんだろう?
by: 佐平次 * 2008/10/09 13:11 * URL [ *編集] * page top↑
  ◆◆

梟さん,こんにちはっ♪

え~っ!梟さんのコメント,どこ行っちゃったんだろ~???
せっかく書いてくださったのにぃ。。(T_T)

作者の名前は,「うえはし なほこ」さんです。
梨木さんのようにグッとくる…って感じではないけれど,
なかなかいいなぁ,おもしろいなぁって感じです。

もし読まれたら,感想教えてね~☆
by: そら * 2008/10/09 16:58 * URL [ *編集] * page top↑
  ◆◆

精霊の守り人読んでくれたんだぁ。ありがとー!
私もね、チャイルド44をこの連休中に読みました。
面白かった!もう下巻になったら読むの途中で止められなかったよ^^

断鎖、うん!今度読んでみるね。
by: デネブ * 2008/10/14 13:03 * URL [ *編集] * page top↑
  ◆◆

でねちゃん,こんにちはっ♪

お~っ!『チャイルド44』…おもしろかった?
そりはよかった\(^o^)/

>下巻になったら読むの途中で止められなかったよ^^

下巻の真ん中ぐらいまで行かなくても,スピードがついたんだ。
すばらしい!
この作品,レオがスーパーヒーローじゃないところがいいよね~。

おっと『精霊の守り人』だった(^^;)
面白かったよ~♪
恩田さんいわく「モノが違う」っていうのも,何となくだけど分かる気がした。
勢いに乗って『闇の守り人』も読んだよ。
『闇の…』は,面白いっていうより,う~ん,よかったって感じ。
剣の舞にすっかりやられてしまいました(*^_^*)

今は,次の『夢の守り人』が本屋さんになくて,ちょっと悲しい思いをしているところ。
タンダ,大丈夫か????と,とても気になる(*^_^*)

でねちゃん,オススメありがとね~\(^o^)/
by: そら * 2008/10/14 13:28 * URL [ *編集] * page top↑
  ◆◆

こんばんわ。カキコとTBありがとうございました。
私も、読みたいとは思っていたのですが、やはり異世界ものというのが読むのを躊躇わせていました。
人の名前も覚えにくいですし、一つの世界全体を覚えるのは大変そうだし…。などなど。
でも、この作品はすんなり入っていけました。
ちゃんと最初に地図が載っていましたし^^
ストーリーも頭の中にすっと入っていきました。
まだまだシリーズは続くので、楽しんで読んでいきたいと思います。
by: 苗坊 * 2009/01/14 22:09 * URL [ *編集] * page top↑
  ◆◆

苗坊さん,こんにちはっ♪

2人とも,読むのが大変そうだ…という先入観で読むのを避けてたのねぇ。
もったいなかったよね~♪

> まだまだシリーズは続くので、楽しんで読んでいきたいと思います。

ねっ♪私も♪
お互いに,楽しみましょっ☆
by: そら * 2009/01/15 15:50 * URL [ *編集] * page top↑
  ◆◆

そらさん、こんにちは。
やっと手に入り、いっきに読みました。
面白かった~♪
これ、かなりはまりましたっ。

勢いできっとあっという間に全作読んでしまいそうです。
(『十二国記』のときもそうだったので)

読んでよかった本のひとつになりました!
by: ちえぞう * 2009/02/09 16:05 * URL [ *編集] * page top↑
  ◆◆

ちえぞうさん,こんばんはっ♪

おっ!はまった?\(^o^)/

私も,全部読んでいきそうな気がする。

ちえぞうさんの勢いだと,すぐ私より先に行きそうだね~。
私,3作目まで読みました。
それ以降でおもしろいのがあったら,ぜひぜひ教えてくださいねっ(^_-)-☆
by: そら * 2009/02/09 21:20 * URL [ *編集] * page top↑
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