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「重力ピエロ」(単行本)伊坂幸太郎
2006 / 12 / 10 ( Sun ) 15:58:26
ここで知り合ったお友達、naoさんオススメの単行本版『重力ピエロ』。
兄泉水の春に対する優しいまなざしが、泣きたいくらいにステキでした。

★★★★☆

以前、文庫版を読みましたが、そのときに感じた「薄い膜」は、「本当に深刻なことは陽気に伝えるべき」というスタンスから来るものではなく、泉水の、春に対する微妙な距離感から来るものだったんだなぁと思います。

文庫版と単行本版では受ける印象が大きく違う作品です。
温かいまなざしのある単行本のほうが、私は好きです。

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以下、ネタバレしてます。
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「チルドレン」伊坂幸太郎
2006 / 12 / 05 ( Tue ) 13:45:54
陣内、ユニークです。
この人を見てると飽きないでしょうね。

★★★★☆

短編集のふりをした長編小説だそうです。
だけど、読んでみたらやっぱり連続短編小説です(^^;)
軽妙で、だけど心に響く言葉がたくさんあって、
好きだな~、この作品。

『チルドレン』で陣内が熱く語ります。
「少年と向かい合うのに、心理学も社会学もないっつうの。あいつらは統計じゃないし、数学でも化学式でもない。だろ?…それなのに調査官が、『ああ、こいつはこういう家庭環境のパターンね』『これは以前扱った非行と同じケースだね』なんて型にはめたら、愉快なわけないさ。バレンタインデーで周りの男と同じチョコをもらうのと同じだよ。好きな子からもらって、喜んで開けたら、みんながもらっている義理チョコと一緒だった、というのと、同じくらい悲劇だよ。悲劇は不要だ。調査官は、担当する少年が『他の誰にも似ていない、世界で一人きりの奴』だと思って、向かい合わないと駄目なんだよ」
「向かい合う」というのはそういうことだと思います。
いじめ問題を議論している有識者にすごく違和感を感じている私には、ストンと胸に落ちた言葉でした。
いじめを定義することから始めることに、どんな意味があるんだろうとか、いじめと一括りにして分かった気でいても何も分からないんじゃないかとか、救うなんてエラそうなこと、一体だれができるのかとか、思います。
演繹法ではなく帰納法で、考えないといけないんじゃないかなぁ。(演繹法と帰納法、なんか違うかも。まぁ雰囲気です^^;)
マニュアルがあればいいってもんじゃない。
空疎な、誰に向けて書いたか分からないお願いのお手紙1つ書けばいいってもんじゃない。
いじめられた子に逃げ場があればいいってもんじゃない。
いじめた子を社会奉仕させればいいってもんじゃない。
子供の世界に大人が監視の目を光らせていればいいってもんじゃない。
1人の血の通った人間に、その子の生きてる世界に、向き合うのが最初の一歩なんじゃないかなぁと思うのです。
まぁ陣内の場合、その10分後には、
「いいんだよ、こんなのは。適当でいいんだ。少年なんてさ、みんなやることは一緒。ワンパターンなんだよ」などとほざくのですが(^^;)
そこが、何か心軽くなったりもするのですが。
あんまり深く思い詰めても、お互い息苦しいんですよね。

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「重力ピエロ」伊坂幸太郎
2006 / 07 / 11 ( Tue ) 21:16:28
「本当に深刻なことは、陽気に伝えるべきなんだよ」
作者のスタンスが明確な作品です。

★★★☆☆

母親がレイプされたことで生まれた春。
泉水はそんな弟を、愛おしく思っている。
父は仲のよい兄弟を、うれしく眺めている。
彼らが住む仙台に、連続放火事件が起こる。
近くに必ずある壁の落書き(グラフィティアート)。
落書きと放火の関係は?
春は何をしようとしているのか。
そして泉水は?

全編家族愛に満ちた作品です。
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「陽気なギャングの日常と襲撃」伊坂幸太郎
2006 / 05 / 31 ( Wed ) 17:36:37
『陽気なギャングが地球を回す』の続編です。

4人の銀行強盗は健在です。

ある風景が違うシーンの片隅に映し込まれているような、伊坂さんお得意の手法も健在です。

★★★★☆

前作よりもテンポよく、勢いがありました。
4人の主人公たちが「おなじみ」になっているせいで、気持ちよく物語りに入れます。

響野と久遠の会話。
おもしろいよ~と聞いていたけど、うん、本当に楽しかった。
いいコンビだわ、この二人。
軽くて、ポンポン行き交う会話。
どんどんずれていく筋道。
だけど、その一見無駄に思えた会話が、後になって活かされていたりして。
好きですね、こういうの。

前作が今映画になっていることもあって、それぞれのキャストを思い浮かべながら読んでいたのですが…う~ん、響野は、もうちょっと若い感じ、軽やかな感じだし、成瀬は逆にもうちょっと落ち着いた感じ。やっぱりこの二人はちょっと違うな~と感じました。ま、イメージだけど。
でも、雪子は鈴木京香さんでピッタリかも。
この人だけ、「響さん」「成さん」と呼んでいるのよね。
鈴木さんの声が聞こえてくるようでした。
久遠くんは、役者さん自体、あまり知らないので、勝手に想像を膨らませました。久遠くん、いいな~。

作者があとがきで、
「この強盗たちは、4人でわいわいがやがやと喋りながら、騒動に巻き込まれていくのが本領」
と書かれていますが、そのとおり、わいわいがやがや。
柔道部員の突拍子もない特別参加(?)なんかもあったりして、
明るさに徹した作品でした。

挿絵もなかなか洒落ています。
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「ラッシュライフ」再読 伊坂幸太郎
2006 / 05 / 29 ( Mon ) 21:57:45
最近、伊坂作品は再読ばかりです。
早く文庫を出してくれ~ぃ!(*^_^*)

さすがに、今回はそれほど混乱することもなく、パチッパチッと時系列の穴に埋めるようにエピソードを読むことができました\(^o^)/

おもしろかったな~。

構成の難しさに目を奪われていた前回に比べて、登場人物の会話にすごく魅力を感じました。
ちょっといいこと言ってたり、なるほどね~と思うようなことを言ってたり。
いいな~と、素直に思えました。

あと、前作『オーデュボン…』の登場人物が出てきたり、『陽気な…』の銀行強盗や映画館爆破事件がチョロッと出てきたり、前に読んだときよりも、今回のほうが数段楽しめました。

ただ、、、、パチッパチッとやっていて、最後までスムーズに読み通せるかと思ったんだけど、これがそうはいかなかった(^^;)

これ、とってもミスリードを誘う構成になっていると思います。

わざと???って思うぐらい、いろんなところに落とし穴がある。

時系列がねじれている。。。。と思わせるような箇所が、何カ所かあるんですよね。

さら~っと読んでいたら、影が2つできていた、という箇所が、
前回タイムテーブルを作って初めて気づいた箇所以外にもいろいろあって。。。

あ゛~、いぢわるな作品だぁ~と思ったのでした(*^_^*)

以下ネタバレ(^_-)-☆
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「陽気なギャングが地球を回す」伊坂幸太郎
2006 / 05 / 12 ( Fri ) 15:20:45
『オーデュボンの祈り』の登場人物がどこかに登場していないかな~と思っての再読です。結局、どこに登場しているのか、分かりませんでした(^^;)
ただ、響野の奥さん、祥子さんが『アヒルと鴨のコインロッカー』に登場した椎名くんのおばさんなのね、ということは分かりました!
祥子さんは、『陽気な…』の登場人物の中では、唯一常識的な方のような気がします。銀行強盗の打合せに自分のお店を使わせているあたりからして、「常識的」と言っていいのかどうか、分かりませんが。

この作品は去年の8月に読んでいます。ですからそんなに時間がたっているわけではないのだけれど、あらすじ、きれいさっぱり忘れてました

★★★☆☆

嘘を見抜く名人・成瀬、天才スリ・久遠、演説の達人・響野、精巧な体内時計を持つ女・幸子、の4人はシンプルかつスマートな銀行強盗。強盗をめでたく(?)成功させたにもかかわらず、逃げる途中で現金輸送車強奪犯の車と出会い頭の事故。車ごと、盗んだお金を取られてしまった。。。。

「確かこれ、、、」と思い出す間もなく、めまぐるしくストーリーが展開します。
会話がとても楽しいの。
そして無駄がない。
すべてが何かにつながっています。
その辺がとてもスリリングです。

伊坂さんの作品には、「救いようのない悪者」が必ず登場するように思いますが、ここでは、慎一(雪子の息子)の友達である薫くんいじめの場面で登場する、あの金髪男でしょう。ホント、こいつは性根が腐ってるとしか言いようがない。さぁーっと血の気が引く思いがしました。
「人間は後悔する動物だが、改心はしない。」という響野の言葉。
暗澹とした気持ちになります。

この作品の暗い側面といえば、タダシくん(成瀬の息子)の自閉症もそうなのかな。「暗い」というと語弊があるけど。現実の重みを感じさせられる側面、ですね。
タダシくんに対する久遠の理解が秀逸です。
「タダシくんは必死なんだよ、きっと。」
「必死?」成瀬は聞き返した。
「…突然、外国に放り投げられたようなもんなんだよ。コミュニケーションの手段を取り除かれているところからスタートするんだからね。とにかく得体の知れない世界で生きて行かなくちゃ行けない。だから、手探りでみんなと交流しようとしているんだ。僕たちの言葉を鸚鵡返しにしたり、文章を丸暗記したり。意味も重要性も分からないから、手当たり次第に記憶する。時折、堪えられなくなってパニックを起こす。」
「決めつけるなよ」成瀬は笑う。
「タダシくんはどうにか世の中のルールを探そうとしているんだ。だから、ようやく見つけたルールがちょっとでも変更されると戸惑うんじゃないかな。…」…「もし火星に僕たち全員連れて行かれたら、一番動揺しないのはタダシくんだよ。…タダシくんにとったら、手探りでコミュニケーションを取るという意味ではここも火星も変わらない」


以前の感想文で、「どこかゴツゴツした滑りの悪い地の文章」と書いたのですが、これ、原因が分かりました!
この作家さん、恩田陸さんと同じように、地の文章に過去形と現在形が混在しているんです。(今まで、読んでいる作品の文体なんか気にしたこともなかったな~)
恩田さんの文章は、そういう文体をとることで、時制があいまいになり、異次元の空間に連れていかれる感じになります。
一方伊坂さんの文章は、同じような形態をとることで、何だか「ト書き」を読んでいるような気分になっていたのです。
ト書きを読んでいる気分ですから、無意識のうちにではありますが、このドラマを作っている脚本家の姿を後ろに感じていたのですね。
登場人物が感じ、考え、行動していることはだれかが最初から決めている、みたいな、作品の上に存在している目。
それが、いつもは物語に身を任せて流れていくように本を読んでいる私にとって、滑りが悪いと感じさせたものなのかもしれません。
……実は、つい先日、ほかのブログさんのところで、伊坂作品と俯瞰する目についてお話をしてきたばかりです。
そんなお話をしていなかったら、私は自分の感じていた違和感を、やっぱり滑りの悪い文章だとしか受け取ることができなかっただろうな~。
いろんな人とお話をすることで、少しずつはっきり言葉になってくる、そんな感じがしています。

再読のくせに、何だかいろいろ書いてしまったぞ(^^;)
またあらすじを忘れた頃に読んでみたら(!)、そのときもいろいろ感じることがあるのかな。
この本は古本屋さんに売り飛ばさないで、手元に残しておこうと思ったのでした。
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「オーデュボンの祈り」伊坂幸太郎
2006 / 04 / 27 ( Thu ) 16:53:36
お~!なるほど~!!の世界でした。

★★★★☆

きっちり構成された作品ならではの小気味よさがありました。
作品全体の緻密な構成、というのか、最後にピタッとくるこの感じ。
うん、いいです。
私は好きです。
この島に欠けているものがアレだったのね。
そうだったのか~。

伊坂さん、いいかも~♪

この作品、しゃべるカカシが出てきます。
発表直後はそれがとても衝撃的だったようですが、
あちこちで漏れ聞いていた私は、ああ、これね、みたいな感じで、全然違和感がありませんでした。
カカシの名前は優午というのね、なんて。

伊坂さんの作品には、どうしようもない悪人というのが必ず出てくるように思います。
ここでは城山。
この人が出てくるだけで、なんとも言えず暗いというか、邪悪な雰囲気漂います。
現実のニュースを聞いていると、悲しいけれど、こんなふうに理解できない人物っているんだよね~、と思います。
救いようのないヤツって思ってしまうようなことをする人、いるんだよね~と。。。
恩田さんの不思議世界は懐かしい過去につながっているけれど、
伊坂さんの不思議世界は忌まわしいニュースの流れる現代の社会につながっているような気がします。

私、ときどきすごく不思議に思うことがあります。
私の今の生活は、偶然の積み重ねだったんだよな~と。
あのとき私がくじで外れを引かなければ、あのときあの子と一緒に帰っていなければ、あのときあんなことを口走らなければ、あのとき、あのとき・・・・。
そんな小さな偶然が起こるべくして起こって今に至っている。
何だかそんな気がするときがあります。

優午は、祈りをもってそんな「不思議」を起こしたんだよね。
ちょっと厳粛な気持ちにもなりました。

「生きている価値のある人間はいるのか」という問いに対して、
カカシは、
「たんぽぽの花が咲くのに価値がなくても、あの花の無邪気な可愛らしさに変わりはありません。人の価値はないでしょうが、それはそれでむきになることもないでしょう。」と答えます。
ちょっと深い言葉だな、と思います。

ところで。。。
私、この作品の名前を、長らく「オーデュポン」だと思っていました^^;
オイディプスとか、オリンポスとか、エデュプスとか、何だかそんなギリシャの神話っぽいものを感じていたのです。
だけど、「オーデュボン」なのね。失礼しました。。
「オーデュボン」は、フランス生まれの、アメリカで活躍したの鳥類学者の名前だそうです。アメリカの鳥類図鑑を手書きで作った人だったとか。
そうか~。オーデュボンの祈りかぁ~と思ったのでした。
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「アヒルと鴨のコインロッカー」
2006 / 02 / 23 ( Thu ) 08:04:29
伊坂さんの作品は3冊目です。
ここにきてやっと、伊坂さんの作品が多くの人たちに好意的に受け容れられていることが納得できた、素直にいいなーと思えた作品でした。(遅っ!)
作品の構成の妙。よくぞここまでという個性的な登場人物たち。淡々とした言葉運びの中にピカッと光る文章。奇妙な題名の意味。
鮮やかでした。

★★★★☆

2年前と現在の物語が交互に進行します。
2つの物語をつなぐのは河崎と麗子さん。
その構成自体、珍しいものではないけれど、この構成だからこそ成り立っている作品です。
「僕はいかにも自分が主人公であるような気分で生きているけれど、よく考えてみれば、他人の人生の中では脇役に過ぎない。」
確かに。私たちが椎名の位置にあることって、もしかしたらそのほうが多いかもしれない。
だけどその位置が描かれることって、なかなかお目にかかれないことだな~と、ある種、新鮮な思いを持ちました。

椎名、河崎、ドルジ、琴美、麗子さん。。。
みんな個性的で魅力的です。
特にブータン人のドルジの仏教に根ざした輪廻転生の考え方は、何ともゆったりとした時間の流れを感じさせ、おおらかというか、雄大というか、せせこましくなくていいな~と思います。
「世の中の動物や人間が幸せになればいいと思うのは当然だろう。生まれ変わりの長い人生の中で、たまたま出会ったんだ。少しの間くらいは仲良くやろうじゃないか。…ブータン人はそう考えるんだ。」
ブータンという国は篠田節子の『弥勒』の舞台となった革命前のパスキムのモデルになっている国なのではないかと思っているので、そういう点でも関心がありましたし、なかなか触れることのできない国の話がたくさん聞けて、満たされたものを感じています。やっぱりブータン、いい国だわ~なんて。もっとも伊坂さんの作品ですから、すべてが本当だとは思えないけど(!)

伊坂さんの引っかけも、あまりにうまく引っかけてくれるものだから、かえって気持ちよかったです。
あちこちに伏線があって、言われてみればああそうか、みたいに思え、またそれが必要な背景にそうなのか~という納得が、悲しいけれどありました。

物語自体はペット殺しが軸になっているので、決して明るい話ではないし、ペット殺しの犯人たちの描写が異様で、とても暗い側面を持っています。
けれどもパズルのピースがそろった今、また読み返してみたいと思う作品です。

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苗坊の読書日記
伊坂幸太郎 TB:4 CM:16 admin page top↑
「ラッシュライフ」伊坂幸太郎
2005 / 08 / 30 ( Tue ) 12:54:34
とっても複雑。
何じゃ、これ、です(苦笑)

★★★☆☆

5つのバラバラのストーリーがバラバラに進み、いろんなところで交差します。

とにかくパッパと主役が変わるし、時間もぐちゃぐちゃだし、
ストーリーにのめり込み、登場人物に感情移入して読むタイプの私にはかなり苦手な分野です。
こういうの、パズルを解くみたいに読むのが好きな人は好きなんだろうな~。

何度も前を読み返し、途中なぜかすぐに眠くなり。。。
本の帯にあるような一気読みなんてできないよ~。

読み終わって、思わずタイムスケジュールを作ってしまいました。
当然再読。。。
だって、何だかよく分からないんだもの。。。

そして、お~♪と気がついたことが1つ。
当然ネタバレなので、追記に載せてみました。

なかなかよいものを見せていただき、
柄にもなくつまらないタイムスケジュールなんかを作ってみた甲斐があったというものです。
私は満足♪

とっても手のかかる面倒な作品でしたが(!)、
それなりに愛着のある作品となりました。

それにゆっくりたどれば、
う~んとうなりたくなる科白や、なるほどねと思うような新鮮なものの見方なんかもキラキラと落ちていたりして。

1冊で2度おいしい本でした。
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「陽気なギャングが地球を回す」
2005 / 08 / 24 ( Wed ) 09:28:48
初めての伊坂作品です。
若さが売りのスピード感あふれる作品かと思いきや、
豊富な知識と張り巡らされた伏線で作り込まれた作品という印象も。
この方、一筋縄ではいかないのでは…(笑)

★★★★☆

おもしろいかったです。
読後感も悪くないし。
「すごく好き」とのめり込むほどではないけれど、
さらっと好き。

だけどどういう作品って説明しようとすると、はたと困ってしまう。

楽しい人物設定(妙に現実感のある彼らの背景)
スリリングなかけひき(先が読める伏線)
洒脱な会話(どこかゴツゴツとしたすべりの悪い地の文章)
軽いフットワーク(暗さの漂う空気)

何だかすべてがアンバランスでつかみどころがなく、
スパッと「こういう感じ」とは言い切れない作品でした。

こういうのを荒削りというんでしょうか。
よく分からないけど。

もっともっと伊坂さんの作品を読んでみたいという気になります。

「何」とは言えないけど、大きな魅力をもった作家さんだと思いました。
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